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蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブに新しいシンクロを感じる(リリイベ感想有)

らしさ?


ラブライブらしさ、ってちょいちょい話題になりますけど、ラブライブらしさってなんでしょう。

インターネットは色んな人の言葉や感情に触れやすい場所です。逆に言えば、(それこそリリイベでメンバーが仰っていたように)受け入れること、受け入れにくい人の言葉も入りやすいと言うことです。

実際のところ、ラブライブらしさというものは、良い意味ではふわっとした雰囲気で「自分の好きなところはここだ」というのとほとんど変わりなく使われている気がします。

ラブライブシリーズというのは色んなことにチャレンジをし続けています。キャラデザを変えたり、スタッフを変えたり、無印の監督さんが再登板したり、一般公募オーディションをしたり、ミュージカルをしたり、ソロ主体があったり、ユニット主体があったり、配信中心のスクールアイドルがいたり。

媒体や学校、人の数だけありようが存在するわけです。
それでも良い意味で、言語化の極めて難しい「ラブライブらしさ」を感じるとき、私は言いようのない感動を覚えます。自分が大好きなものはここにあるんだと感じるというか。シリーズとして展開していることの意味を、私は見いだそうとするし、おそらくそのように作られている気がします。

蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの話をする前に、スクールアイドルミュージカルの話をしましょう。

キャラクターがずっとステージに存在すること

スクールアイドルミュージカルの構成は、本編の後にライブパートがありましたが、厳密にはライブパートではありません。あれは、文化祭のライブの様子をステージ上で展開しているというシーンだったのです。
ですので、カーテンコールも基本的に文化祭のライブ終わりのご挨拶という雰囲気で行われており、キャラクターの中の人は登場しませんでした。
人間がキャラクターを演じるにあたり、ミュージカルですからこれまでのラブライブシリーズのように「キャラクターのビジュアル」を通すというフィルタをかける事はできません。
でも、キャラクターしか舞台の上にはいないという方法をとることで、二次元と三次元のシンクロを人間そのものが演じていたのです。

キャラクターと中の人の関係

自語りになってしまいますが、私は人間そのものを認識することがとても苦手で、たいていの場合はキャラクターを通してでしか、中の人を認識することが出来ません。キャラクターの(ご担当の)中の人、という認識をしています。

自分が初めてラブライブシリーズのライブコンテンツに触れたのは、Aqours1stライブのライブビューイングです。
それを観に行くきっかけになったのは、ラブライブのライブは「アニメとリアルのシンクロが魅力」だと聞いたからです。
あ、ホントに「Aqours」がいる。そう感じた時の強烈な感覚は筆舌に尽くしがたいです。

ぴかぴかするやつを振るうちに「みんなありがとうありがとう」「三年生が一緒に歌ってるってマジ尊い」程度の語彙しかなくなった

https://twitter.com/kanduki_lily/status/835832150943387648?s=20

そういう意味で、現地で真っ先に好きになったのは黒澤ルビィちゃん(の中の人としての降幡さん)で、彼女の徹頭徹尾ルビィちゃんとしてステージ上に立とうとする姿に、二次元から三次元を理解することしか出来なかった自分が許された気がしたのです。

なかのひとでいうと降幡さんが推しなんですけど、パーフェクトなルビィちゃんを見て次元がぶれる思いをみんなしてくれ

https://twitter.com/kanduki_lily/status/1218729966763835393?s=20

なので、自分は今でもライブではキャラ名で声をかける事が多いです。でも、ラブライブシリーズに触れていくことで、中の人の存在にも自然と感謝や好きという気持ちを持てるようになりました。
今となっては「推しキャラクターと応援したい声優さんが違うとき、一体何色のブレードを振ったら良いかわからない」と思っていたことが少し懐かしいです。それくらいこじらせていたということですが…

キャラクターと中の人のシンクロ

私の中で、間違いなく転機となったのは2018年の東京ドームでの、Aqours4thライブの「想いよひとつになれ」です。作中ではあるキャラクターがピアノコンクールに参加するため、8人で披露された曲です。それが、9人で披露された回です。
自分のツイートから拾ってみます。

4thの想いよひとつになれで梨子ちゃん(あえてこう呼ぶ)が合流して9人になったとき、「あっ今現実がアニメを追い越したんだ、彼女たちが夢の続きを見せてくれたんだ」って思った。
あくあちゃんはこれからどんな景色を見せてくれるだろうって、すげぇわくわくしたんだよ。

だってさ、シンクロから外れたことをやって感動を生むと言うことは、どれだけシンクロを大切にしてきたかということの答えだとおもわない?当たり前にシンクロがあるとおもっていたことを、さらなる想像で塗り替えるってどれだけのことを乗り越えれば?

https://twitter.com/kanduki_lily/status/1084824494793879552?s=20

現在「ステージ上には18人、26人、10人、18人、12人が存在している」と思うようになっています。私たちはひとつのステージで、倍の人数の存在を感じられる。それってとても素敵なことだと思うのです。

現在、ラブライブシリーズに触れてきたファンの方は、テレビなどで紹介される「シンクロがすごい」というのを見ると「すごいのはシンクロだけじゃないんだよ!」と思ったりしませんか?
そう、シンクロを大切にしてきたからこそ、シンクロをこえた向こう側を見せてもらえているんですね。

蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブのシンクロのあり方

蓮ノ空はバーチャルスクールアイドルとして昨年から告知されていた作品です。正直何が起こるか全然分からず、私自身
Vの文化に縁遠いため、うまく想像が出来ませんでした。

キャラクターを通して中の人を感知する人間なもので、設定以外のキャラクター像が分からないと、どうしたらいいか分からなかったのです。(でも、ラブライブの中の人の採用については100000%の信頼を持っているため心配はしていませんでした)

自分の中で「応援したいな~」という感情が「えっ好き…」になったのが2023/02/10の『Dream Believers 』の試聴動画です。
アルバム、発売されてから聞きまくっています。「めっちゃ好きやん…」になった瞬間です。
さらに、「こんなん絶対めちゃくちゃ好きになっちゃうよ!」に変わったのは、2023/04/02に行われた、『蓮ノ空YouTube特別配信!/ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』でした。

こちら、何が起きてるかは見ていただくと分かるのですが、要するにキャラクターがわちゃわちゃと配信をしているんです。リアルタイムで。3Dモデルのキャラクターが。

え、まってホントにキャラいるじゃん。
いまコメントひろった?
みんなめっちゃかわいいやん。
どうやってやってるんですか??????
えっすごい。存在してる。
二次元が三次元に侵食してくる。
現実と二次元の境目がおかしくなってきた。
存在してる。そこに、スクールアイドルが。
何がどうなってるの?
これってめっちゃ大変なことしてるんじゃないの。
(そして明かされるアプリのMVのダンス自体も本人※のモーションキャプチャ※がやってるという話)
マジすか…
新しいシンクロの形だ。

……めっちゃおもろいやん。

というわけで今に至ります。

蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの目指すものとは

ラブライブシリーズに限らず、アニメやまんがなどの媒体が、コンテンツとして合わせるのが難しいとなりがちなことに、素早いコンテンツの提供というのがあると思います。
例えば、アニメの1クールが終わってしまうと、何だかんだで次があるか分からなかったり、ライブまで時間があったり。(作品作りの期間を思えば、それはそうなんですけど)

そういう、大コンテンツ時代の中でファンのモチベを保ち続けるために、Twitterでのこまめな情報発信や公式の4コマ、スクスタ内での「毎日劇場」や、ラジオ番組などがあるわけです。

「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」がやろうとしていることは、おそらくですが、以下の通りではないかと考えています。

「配信中心ということを通じて双方向のスクールアイドル像を描くこと」
「リンクラを通じてストーリー性、しっかりとしたバックボーンをもたせることによってキャラクターと中の人、見ている私たちに文脈をつなぐこと」

「(こまめな配信をすることで、スピード感のあるコンテンツの提供をすること)」

私は曲を聴くとき、キャラクターの存在(性格や物語など)を思い浮かべています。
「このキャラが歌うこの歌はこういう心境だったじゃないか」という、自分から彼女たちに関する文脈と言い換えてもいいでしょう。この文脈というのは、一度生まれると連想ゲーム的に自分の頭の中で広がっていくんですよね。
(個人的には、1回の配信がそんなに長くないのが本当に助かります)

リリイベの感想

さて、リリイベに参加しました。
今回自分の中で、とても興味深い現象が起きたのです。
配信とアプリを通じて、キャラクターの存在に少し詳しくなって、文脈が生まれた私の中に、「中の人がどんな存在なのか知ってみたい」という感覚が出来たのです。
それはもちろん、先人のスクールアイドルが築いてきたキャストさんとキャラクターの存在がステージ上にいる、という認識と一致しているわけですが、自分にとってはびっくりした経験でした。キャラクターを通じてしか中の人を感知出来ないと思っていたけど、キャラクターを知ることによって中の人に興味が湧くことってあるんだ、と。

きっと素敵なパフォーマンスが見られるだろう。
きっと絶対に好きになるだろう。
きっと大切な存在になる。
ラブライブシリーズのキャストさんはどなたも真摯だから。

そんな風に臨んだリリイベは、めちゃくちゃめちゃくちゃ楽しかったです。

花帆ちゃん役の楡井さんの、あたたかい人柄。どれだけ練習したんだろうと感じられる、全身に意識の行き届いたパフォーマンス。
梢先輩役の花宮さんの、聞いているだけでうっとりしてしまいそうになる優しいお話と、どこをとっても優雅な柔らかい歌声とその姿。
村野さやかちゃん役の野中さんの、元気いっぱいのダンスとのびやかな歌声、トーク中の元気よくテンポ良いところ。
綴理先輩役の佐々木さんのしなやかさと、圧倒的な存在感が綴理先輩の姿そのものでした。
瑠璃乃ちゃん役の管さんの、一見天真爛漫そうで全体の様子をよく見ているところ。パフォーマンスの時の全身の使い方がめちゃくちゃうまい。
藤島先輩役の月音さんの、まだ作中では5話幕間にしか登場していないために情報開示が難しいながらも慈先輩への思いを伝えてくれたところ。みらくらの二人はわーきゃー言ってるようで、すごく蓮ノ空思いですよね。藤島先輩に早く会いたくなりました。

『ラブライブらしさ』

スクフェス10周年を迎えたラブライブシリーズは、色んな人の夢をつむいで、繋いできました。
10歳の子が10年経てば20歳になります。
スクールアイドルがスクールアイドルの夢となってきたのです。
私は、キャストさんやファンや、色んな人の夢が叶う場所であるラブライブが大好きです。だから、私の思うラブライブらしさは、多分「夢が叶う場所 夢を叶えようとする場所」なのかもしれません。

蓮ノ空を楽しんでいこうよ!

蓮ノ空は、一見コンテンツが多くてどこから追えばいいか分からない…と感じる人もいるかもしれません。
でも、人生において大抵の出逢いは、その人、そのことの途中との出逢いですよね。だから、全然途中でいいんです。
おすすめはあれど、正解は受け取った人の中にしかありませんから。

で、一応わたしのおすすめを書いておくと…
とりあえず、さっき例に上げた初配信と、キャラクターでの3Dライブのアーカイブ(22分)や、リリイベ(4/28までアーカイブ期間)を見ていただくと、楽しいかもしれません。(下にURL貼ってます)

曲が気になる人は、試聴やリリックビデオ(MVみたいなものです)がいくつか上がっているので、聞いてみてください。各種サブスクにも配信されています。

Link!Like!LoveLive!(通称リンクラ)は現在アーリーアクセス中です。ストーリーが6話まで公開されています。フルボイスなのでながら見しながらでもいっぺん触れてみても良いかも。お話がいいんですよ…新曲もでたし…

きっと楽しいですよ!

※動画は3時間半ありますが、最初の1時間は開場~開演の待ち時間です

リリイベでゲットした校章ピンズです。かわいい。












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