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三上さんの漫画の履歴書

もと教習所の先生・三上です。
誰得だろうと思いましたが、話のネタになるかなと思って、私の漫画の履歴書を書いてみようと思いました。

きっかけはこちらの記事。

この記事でようちゃんさんが買った自転車が、私が漫画がきっかけで興味を持っていたものだったんですね。
コメント欄で、私と梅熊先生がこんなやりとりをしました。

三上:あ、これ確か『並木通アオバ自転車店』という漫画で出てきた自転車、見てすぐわかりました。
やっぱみんな振り向くぐらい特徴的なフォルムなんですね〜
梅熊先生:前略
(三上さんの読んでるマンガの傾向がわが友人Y氏と全く同じことに今気づきましたw)

お友達と同じですと、それはそれは、嬉しい限り(*´-`)
私の漫画の履歴は、親からも多分に影響を受けているので、覚えている範囲で書いてみましょう。
随時補完予定。

以下、●は雑誌名、・は単行本名です。
ざっくり流し読みして、気になる項目をじっくり読むのがおすすめ。

幼稚園

●雑誌「なかよし」講談社
セーラームーンが好きだった私のために、母親が毎月買ってくれました。

●雑誌「幼稚園」小学館
書店員の父親らしいセレクト、小学館に褒められる子供の育て方をしていた模様(三大出版社では、小学館の営業担当さんが、一番誠実でいい人だったと言っていました)。

●月刊「サンリオいちご新聞」サンリオ
そういえばこれも毎月買ってくれてました。

小学校低学年

●雑誌「週刊少年ジャンプ」集英社
兄が購読していたので、私も読み漁っていました。

●雑誌「Vジャンプ」集英社
こちらは私が自主的に購読していました。

・藤崎竜『封神演義』ジャンプコミックス
ジャンプを読むきっかけ(1話の時の雑誌表紙に惹きつけられて読みました)。
ただ漢字まみれでタイトルを覚えられずにいたんですが(笑)、絵を描き散らしていました。
1巻発売時に父親が「これ好きだろ?」と買ってきた時は、「なぜ知っている」と衝撃を受けました。
だって好きだなんて親父には一言も伝えていなかったから。

・和月伸宏『るろうに剣心』ジャンプコミックス
アニメを機にハマったら、これも父親が発売日にコミックを買ってきてくれるようになりました(RPGの『今十勇士陰謀編』はやり込んだ)。
作画技法面でも最初に注目した漫画で、カケアミ→ベタ、動くときに集中線のように輪郭を描くと言った技法は真似していました。

・菊地晃弘『チョコチョコボンボン』集英社Vジャンプブックス
Vジャンプを購読していたお目立てがこちら(元々FF5のバッツが好きだったのよ)。
確かVジャンプのFF6増刊号が兄の友達の家にあり、そこで読んだで知ったはず。

・石塚裕子『犬マユゲで行こう』集英社Vジャンプブックス
私がコピックで4P漫画を描くようになった原点は、多分これだと思う。
コピックを知ったのは石塚先生がレモン画翠に行った話がきっかけで、「そういえば鳥山(明)先生はレモンは筆がいいよねとおっしゃっていた」というセリフは今も覚えています(これがあって中学校の時、実際にお店へ行った)。

小学校中〜高学年

●雑誌「少年ガンガン」エニックス(現:スクウェアエニックス出版)
後述しますが、『アーク・ザ・ラッド2〜炎のエルク』が目当て購読。
全部読んでいました。

●雑誌「ガンガンWING」エニックス(現:スクウェアエニックス出版)
本誌と関連した連載が多くて購入、全部読んでいました。

・西川秀明『アーク・ザ・ラッド2〜炎のエルク』エニックス
アニメ『魔法ジングル』のCMに、ガンガンのエルクの表紙が写ったのがきっかけで、本屋に走った記憶があります。
西川先生は、本当多種多様な顔を描けて(特に中年以降の人の描き分けがすごい、男女ともに)、こんな人なかなかいないぞと思っていました。
確か、初めて漫画家さんにファンレターを書いたのが、西川先生でした。

・夜麻みゆき『レヴァリアース』『幻想大陸』『刻の大地』エニックス
しょっちゅう模写していたなぁ。
夜麻先生は水彩とリキテックスに興味を持つきっかけとなりました。

・大清水さち『ツインシグナル』エニックス
設定の奥深さを楽しむことを知った漫画です(『ツインシグナル進化論』という副読本がすごかった)。
外伝、小説含めて全部持ってましたし、SFに抵抗がなくなったきっかけの作品。

・戸土野正内郎『悪魔狩り』エニックス
本誌で1話から読んでいて、続編がガンガンWINGの連載になったのでWINGも買うようになりました。
シリーズを追うごとに、凄惨だけれど、だからこそ胸に迫る絆の描写が卓抜としていて(迂闊に本屋で立ち読みしてから買おうとして、ラファエルの家族の話とか泣きそうになった)、すごい作品でした。

・立川恵『夢幻伝説タカマガハラ』なかよしKC
好きな日本神話ベースだったことと、伏線の回収が上手で何度も読んでいました。
環境問題がテーマで、自動文学作品系の作品として見ても優秀なんじゃないかと思います。

・峰倉かずや『最遊記』エニックス→一迅社
書店に平積みになっていたので、高学年から読んでいました。
峰倉先生、体調を(かなり派手に……)崩されつつも連載を続けてらっしゃって、敬服いたします。

中学生

・冨樫義博『HUNTER×HUNTER』ジャンプコミックス
アニメ化をきっかけに読むようになりましたが、10巻ぐらいで止まりました。
どうもヨークシンシティ編から、私の感性と合致しなくなったようです。

・天野こずえ『AQUA』『ARIA』エニックス→マッグガーデン
『浪漫倶楽部』も好きだったんですが、こっちは心が澄んだ青空みたいにスカッと広がる感じがありました。

両親が自分の好きな漫画を勧めてくるようになったのがこの時期。

・宮尾岳『並木通りアオバ自転車店』YKコミック
1巻発売の際、父親に勧められて読みました。
読切のプジョーの話から好きだったそうで、私も読切が一番好き。

・萩尾望都『トーマの心臓』小学館
こちらは母親プッシュ。
「これはすごい少女漫画だから、読めばわかる」と渡され、「確かにすごいんだが、難しすぎてすごいってしか分からんぞ」と混乱してました(笑)。

・浦沢直樹『モンスター』『マスターキートン』、小学館
両親がよく話題に出していたので、家に転がっているのを読みました。
『パイナップルアーミー』も少し読んだ記憶はあるけど、チョコレートで爆弾の解体をしていた話しか覚えていない。

・佐々木倫子『動物のお医者さん』白泉社
両親が好きで家に転がっていたのを読んでいました。

高校生

・羽海野先生『ハチミツとクローバー』白泉社
この時期はやったので。
高校は美術特化のコースにいたので、みんなで読んでいました。

・漆原友紀『蟲師』アフタヌーンKC
『蟲師』は多分、人生変わるぐらい影響を受けました。
世界の見方が変わったというか。

・吉田秋生『バナナフィッシュ』『ラヴァーズ・キス』『YASHA』『イヴの眠り』『河よりも長くゆるやかに』小学館
両親が『カルフォルニア物語』以来の吉田秋生ファンで、家にゴロゴロ転がっていたのを読んでました。
吉田作品の、横顔や背中で心を語る描写のうまさは本当すごいと思う。
『バナナフィッシュ』の「光の庭」なんて本当大好きだし、『YASHA』にはまったおかげでウィルスの基本的な知識は身につけたぐらいで。
『河よりも〜』は、なぜか父親が「高校生男子の気持ちはこれを読めばわかる!」と持ってきました(笑。これを剽窃したという鷺沢萌さんの本も読みました)。
兄も吉田秋生が好きなので、家族全員でネタにできます。

・皇なつき『燕京伶人抄』あすかコミック
特に気に入ったものを挙げましたが、皇作品はこの時期出版されていた漫画は全部持っていました。
『双界儀』で知って以来ファンだったんですが、絵だけじゃなくて話も上手で(ドラマのようなコマ運びなんです)、『黒猫の三角』のコミカライズもすごかったな……
スランプで大変そうですが、先生頑張ってください。

・一ノ関圭『らんぷの下』小学館
母親から渡されました、多分黒田清輝が出てくる話があったからかな。
でも個人的には女傑が好きだった。

大学生

・鬼頭莫宏『ぼくらの』小学館
アニメが流行っていましたね。
この直前、ファンタジー文学の論文で、「力には代償が必要」という趣旨の文章を読んでいたので、ご都合主義じゃないシビアな環境で戦い続けるこの子達の話は、ストンと胸に落ちました。
そして意外とみんなお行儀がいいので「全然鬱漫画じゃないのでは?」と思っていました(すみません)。

・羽海野チカ先生『3月のライオン』白泉社
最初は興味なかったんですが(笑)、猫漫画だと思って購入しました。
原画展も行きましたが、ネーム組んでいる作業のコーナーが一番好き。
あと、アシスタントさんの色紙が印象的でした、確かこんな話。

羽海野先生:『ネーム完成していないけど、明日締め切りだけど間に合うよね』
アシスタントさん:『落としたことは一度もありません』

・久世番子『暴れん坊本屋さん』『番線』新書館
父親が本屋ですと、久世先生は外せません。
本屋の教科書として渡されました。
番線では説明のための擬人化がえらい上手いなと感心していた次第です。

・吉田秋生『海町ダイアリー』フラワーコミック
大学から帰省したら、両親が買いだめていたこちらをまとめて読んでました。

・くぼたまこと『天体戦士サンレッド』ヤングガンガンコミック
アニメ化が契機で本でも読むように。
オーソドックスなヒーローものはそんなに好きじゃなかったんですが、この漫画の反転構造と、日常あるあるが組み合わさった世界観が、妙にツボでした。

・伊藤悠『皇国の守護者』ヤングジャンプコミックス
軍記物の面白さを教えてくれた作品です。
作画もすごくうまくて(同じ顔の登場人物がいないことに驚愕)、原作以上に読みやすくて好きでした。
が、いろんな事情で打ち切りや電子書籍化断念で残念です(調べるほど残念になる)。

・オノ・ナツメ『リストランテ・パラディーゾ』太田出版、『GENTE』太田出版、『COPPERS』モーニングKC
兄が読んでいて、貸してくれました。
『COPPERS』の映画のように流れていくコマがすごく好き、あとアメリカのお菓子が美味しそう。
オノ・ナツメ先生の話って、読後感がすごくジンジンするんです。
いい話も、悲しい話も。

・羅川まりも『ましろの音』マガジンKC
当時既刊3巻ほどでしたが、父親が勤めている書店で大々的にコーナーを広げていて、知りました。
私の地元は津軽弁じゃないんですが、単語は共通していることが多く、読んでいるとえらい懐かしい気持ちになります。

・惣領冬実『チェーザレ〜破壊の創造者〜』モーニングKC
大学の副手が好きで、貸してくれました。
高校生の時に出会いたかった、世界史とキリスト教の基礎知識はこれでだいぶ補完できました。
さりげにタロットや占星術にも関連する知識が得られるので、のちに占いの教室に通っていたときは感謝しまくっていました。

社会人

・鬼頭莫宏『なるたる』アフタヌーンKC
郵便局で働いていた頃、漫画が好きな社員さんが「ぼくらの」が好きなら、と貸してくれました。
あの時期占いの勉強に熱を入れていて、これを読みながら「ひょっとして、この過激さは神話に似ているんじゃないか」と思いながら読み進めました。
則夫が好きだったんだけど、彼の最後を見ながら「あぁ、本当、神話なんだな」と思っていました……

・大久保圭『アルテ』ゼノンコミックス
画家志望の女性、しかも中世フィレンツェのお話、買わないわけには行きません。
以前、アルテの大久保先生から、直筆のお葉書をファンレターのお返事としていただきました(ヘトヘトで帰ってポストを見て、すごく驚いた)。
仕事ですっごく凹んでいた時期なので、励みになって、今も宝物です。
8巻の最後に、ある女性の肖像画の依頼を受けた主人公がこなした仕事が本当素敵で、「自分もこういう仕事をできるようになりたい」と思ったもの。
特別な漫画です。

・中島三千恒『軍靴のバルツァー』バンチコミックス
社会人になってからは一番楽しんでいる漫画です。
展示会にもお邪魔して、サイン本をゲットしてくるぐらい好きです。
軍記物ってやっぱり面白いんですよね、勉強になるし。
どんどん話が大きくなっていって、メインキャラの生徒にも戦死者が出始め、目が離せません。

・久世先生『パレス・メイヂ』花とゆめコミックス
『パレス・メイヂ』はほっこりしたいときに読んでいます。
歴史考証とかしまくって描かれているので、非常に安定感があって、マニア心をくすぐるという意味でも好きです。
今までになかったなー、こういう少女漫画。
でも王道、大好きです。

・古舘春一『ハイキュー!!』ジャンプコミックス
父親の勤務先の書店で短期間働いたことがあり、そちらのコミック担当の方からおすすめしていただきました(当時8巻まで出ていました)。
指導員資格審査の勉強が始まってからコミックを買うのが止まってしまいましたが、読んだときは「あぁ、こんなに面白いジャンプコミック久々……」と貪るように読みました。
キャラクターの造形がとても丁寧、敵も味方と同じぐらい心理描写を描く……古舘先生の優しさに驚いたものです。
私は東北出身なので、敵対校の選手たちの苗字も毎回楽しみにしていました(東北の有名な地名が使われているので)。
個人的には、浅虫くんが名前としては衝撃だったかな……

思い出したらまたちょくちょく追加します〜。

[2020.11.23]
当記事で特スキをいただきました、ありがとうございますm(_ _)m

得好き03


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