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植物に触れ、紙作りに向き合うために

とてつもなく手間がかかる。
その割にお金にならない。
それでも、本当に大切な芯はそこにこそ存在している気がして、わたしはそれを残したいと思う。

木の皮から紙を作ること。
初めて紙に心惹かれた時から、何度も体験したり自分が体験を企画する側に回ったりした。よく聞く「紙漉き体験」ーー漉き桁で紙の原料を掬いとり、1枚の紙を作る体験ーーのあの漉き枠の中には掬いとれない何かが、木を紙の原料にするまでの工程に潜んでいる気がする。

初めて楮(コウゾ)の加工から紙作りを体験したとき。2015年8月、高知県にて。


「楮の収穫と紙を作る日」を開催します

現在、kami/のお店を構えている愛媛県内子町の御祓(みそぎ)地区にて、楮を収穫・加工して紙にするまでの工程を体験していただく日を設けました。ワークショップ形式で、2日間かけて行います。

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みそぎ地区と紙の関わり

愛媛県内子町の町中から車で15分ほど離れた場所にある「御祓(みそぎ)地区」では、大洲和紙の原料である楮(こうぞ)や三椏(みつまた)の栽培加工や紙漉きを行っていました。
現在では紙の原料栽培をしている人はいませんが、『郷土史御祓』には1762年に25人の半紙漉きと3軒の楮仲介人がいたと記録に残っています。

そこから260年の時が流れ、今では閉校した御祓小学校(現みそぎの里)を拠点に和紙や手漉き紙にまつわる人々が集い始めています。
私自身も御祓に移住する決め手となったのは、地域の方の「わしらが子供の頃には、冬になるとみんなで山に入って三椏や楮を刈り取って、蒸し剥ぎしたんで。いい小遣い稼ぎじゃった」という言葉でした。

「みそぎの楮で紙を作る日」が、御祓産の楮や三椏が再び和紙の原料として流通するための一歩目となればいいなと思います。伝統工芸とか原料自給とか難しい話は置いて置いて、まずは、一緒に楮と紙に触れてみませんか。


「楮の収穫と紙を作る日」の先に実現したいこと

・楮の刈取と加工に関する記憶がある人が増える
・原料自給率0%の大洲和紙の現状に危機感を持ち、1%でも上げるための一手となる
・御祓地区の楮と三椏が自生している場所を住民の方から教えてもらう
・楮と三椏、御祓産原料100%の紙を販売し、御祓地区内での小さな仕事ができる
・手漉き紙産業と山(林業)の繋がりに関心を持つ
・今回のワークショップに参加してくれた方との接点を継続して作る(毎年参加してくれるとうれしい!)


主催・協力

・主催:kami/ (みそぎの里 旧理科室 Mail:kami.kamihitoe@gmail.com)
・共催:ゆるやか文庫(みそぎの里 旧図工室)
・協力:多羅冨来和紙(みそぎの里 旧給食棟、及び四国中央市)


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ご不明な点がございましたら、
kami.kamihitoe@gmail.com までお問い合わせください。

こんにちは、kami/(かみひとえ)です。いただいたサポートは、「世界の紙を巡る旅」をまとめた本の出版費用に充てさせていただきます。今年の12月に発売できる…はず…!