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あの扉の向こうに『雨が枯れた季節』

あの扉の向こうには


雨が降ったあの日

深く途方に暮れた

まだ梅雨も明けていない季節

自身の梅雨入りが確定した

どれほどの雨を降らせたのだろう

次の季節に似合わない程

降水確率は常に高いまま

暑い夏の最中でも枯れる事のない雨

秋が訪れる頃にやっと梅雨明け宣言。

そこからピタリと止んだ雨

自らの事で嘆いたりしていた感情が

どこ吹く風とばかりに感じなくなる

『雨が枯れた季節』

その乾いた心がいろいろな意味で

いろいろなモノを奪っていく

そして欠けた感情を埋める事なく

やがて自らの身体も蝕んでいった。

人の言葉を信じられずに

このままで過ぎ去ろうとしていた秋

ある出来事が乾いた大地に雨を降らせた

それはアナタの詩だった

カラカラに乾いた泉に

沸き立たつ井戸はやがて噴水となる

それは悲しさだけでなく

暖かさや愛しさの感情を蘇生させ

何処かに忘れてきた涙を届けてくれた。

寒い冬が来る前に

アナタが届けてくれたその優しさが

生きる意味と暖かさを取り戻す

まだ生きてていいと教えてくれた。

生きて成すべきこと、救われたこと

『雨が帰ってきた季節』に頬を濡らし

また一つ歳を重ねていく。

感情を取り戻したから出来る事がある

渇きをえて潤ったから気付けることもある

これまで以上に優しくなれる

そう思うだけじゃなく

マイノリティーだからこそ

もっと寄り添えたのなら



そんな『雨が枯れた瞳から』流す涙のきっかけと、進むべき残りの生き方物語。。

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