【読書日記】1/24 雪の日の思い出。「白いのはらのこどもたち/たかどのほうこ」

白いのはらのこどもたち (のはらクラブシリーズ)
たかどの ほうこ (著・イラスト)理論社

雪が降り始めました。
交通事情を配慮して早めの退勤としたのでいつもより夜長。こんな夜には、子供と一緒に選んだ絵本を読んで過ごしましょう。

野原の好きなおばさんとのんちゃんが のはらクラブのこどもたちと外遊びを楽しむシリーズ。
のはらクラブのこどもたち(こんちゃん、めいちゃん、カーラちゃん、わこちゃん、すずちゃん、みいちゃん、もこちゃん)は、それぞれ野原の動植物のことについて豆知識を披露してくれます。
 名は体を表す、のその正体を踏まえると、イラストや言動がいかにもそれっぽい。このシリーズの魅力です。

「白いのはらのこどもたち」は、シリーズの冬編。雪のつもった野原で出会うことは、動物の足跡、冬木の芽、ナナカマドの実、サイロなどなど。

私はかまくらの場面がお気に入り。
かまくらの中ですずちゃんとみいちゃんがこたつに入っています。
そして、すずちゃんが「さむいひは ふくらすずめも ねこのとも」と詠む俳句がかわいらしいのです。
野原おばさんは「ふくら雀か河豚かふくるるものは楽し(加藤楸邨)」と「薄目あけ人嫌いなり炬燵猫(松本たかし)」という句も教えてくれました。

かまくらのなかでこたつに入って俳句を詠むって私の知らない冬の愉しみだな、とあこがれます。

かまくらには、思い出があります。
私は、雪は年に数回、という地域の住民ですが、小学生の頃、十数年に一度の大雪が降った日がありました。地区の子供達(その頃は辺りに子供が沢山いた)はお祭り騒ぎとなり、かまくらを作ろう!とリーダー格の子が言い出して、みんなで雪を集めました。
そして、土台を馬蹄型になるように作って、その土台の上に雪を積んで壁を高くしていって・・・。ようやく壁が、子供が座って身体が隠れるくらいの高さになったとき、かまくらの屋根の作り方が分からないことに気付きました。
どうやったら雪でドームの天井部分が作れるのか…非降雪地帯の子供たちは(大人たちも)だれも知りませんでした。今だったらささっとスマートフォンで検索するのでしょうけれど。
 結局、雪の壁の上にビニールシートをかぶせてかまくらもどきをこしらえて、中に交代で入ってみかんを食べてみました。
雪が降るのが珍しくて大はしゃぎしていたころの思い出です。

今夜、雪は降ったり、やんだりを繰り返しています。うっすらと積もり始めたようです。子供たちは、かつての私のようにやや興奮気味で何度も窓を開けて降り具合、積もり具合を確かめています。
私も、いまだに雪の夜の非日常感は、どこか落ち着きません。
今日は、早寝としましょうか。