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【詩歌の栞】2/7忙しい日に唱えてみよう。「くるあさごとに」岸田衿子

  くるあさごとに
  くるくるしごと
  くるまはぐるま
  くるわばくるえ

「くるあさごとに」岸田衿子

 頭が本当にクルクルと巻きすぎたゼンマイのように感じるとき、この詩を唱えてみると不思議と落ち着きます。
 ゼンマイのギリギリが少しゆるむように。
 くるわば くるえ とほっぽり出してしまっているようで、なんとでもなるから大丈夫、と言ってもらっている気になるからだと思います。

 ひらがなって、解釈が好きにできますね。

 くるくるしごと

 くるくる、とこまねずみのように働いている様子と読むのか。
 来る来る仕事 と次から次へと仕事がやってくる様子なのか。これはこれで商売繁盛!と喜ぶ向きと、やめてくれーという向きといそうです。
 もしくは 来る苦し事 だったりして。これだと、後の「くるわばくるえ」がシャレにならない状況ですが。

 その人のその時の気持ち次第で 読み方も変わる。
 だから 詩集は身近に置いておくと良いのかもしれません。

 さあ、今日も くるくるしごと。くるくるしごと。