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みんなのオフグリッド「研究所」、ということ

前のエントリーでは、なぜ「みんなの」オフグリッド研究所なのかということをお話しいたしましたが、今回はなぜ「研究所」なのかについてお話しします。


オフグリッドハウスは、単にオフグリットなだけではない。

ここでオフグリッドハウスを作る上で、どのような検討や工夫が必要なのかまとめてみました。

  • オフグリッドハウスを設計する際には、風向きや日射量などの自然条件、家族構成、敷地の状況などを考慮することが大切です。これらの要素を注意深く検討しながら、快適な住まいを実現するための設計が必要です。

  • エネルギーエキスパート(需給計画)の視点からみると、オフグリッドハウスに必要なエネルギーの計算に加え、蓄電池の必要な規模や太陽光パネルの設置場所・角度なども考慮した詳細なプランを提案し、よりパワフルで快適なオフグリッドハウスを実現することができます。

  • くらしの視点から、オフグリッド家庭に住むことのデメリットやメリット、そしてどのような手間や工夫が必要になるかを家族の目線で考え、実際の暮らし方を紹介することで、オフグリッドハウスを検討している家族に有益な情報を提供します。オフグリッドな暮らしに興味を持っている方向けに、選択肢を考える上で役立つ情報を提供する必要があります。

  • 持続可能な未来を見据える上で、地球環境に対するオフグリッドハウスの影響について、CO2排出量の削減や、原材料の再生利用など、持続可能な社会を目指す上でのメリットを考慮し、環境保護の観点から提案する必要があります。

みんなで考え、研究したいこと。

このようにオフグリッドの建築計画は、作り手と住まい手、環境など、様々な要素を考慮しながら進める必要があります。その答えは、一つに定まるものではありません。多種多様な課題に対して、一つひとつ答えを見つけるためには、多様な考え方や方法を持ち寄り、研究する必要があります。
このために、「みんなのオフグリッド研究所」を立ち上げました。
また、みんなのオフグリッド研究所では、中長期的に下記の事業、研究活動を展開をする予定です。

  • オフグリッドハウスの設計手法の整理
    建築家の視点から、オフグリッドハウスのシミュレーション手法について研究。エネルギー需給予測が容易になることで、住宅のデザインにどのような影響があるかを探ります。また、デザインや設計の工夫によって、オフグリッドハウスは美しく快適な住まいになることを提案します。

オフグリッドな我が家モデルハウス。
  • オフグリッドハウス向け独自シミュレーションの開発及び、シミュレーションによる建築への影響の研究
    エネルギー需給予測が簡単になることで、住宅開発におけるエネルギー問題がどのように変化するのかを探ります。さらに、オフグリッドハウスのシミュレーション技術進歩がもたらす、電力会社・エネルギー政策の視点についても考えます。需要予測技術により、電力需要を予測することができます。最後に、オフグリッドハウスのシミュレーション技術進歩がもたらす社会的視点についても考えます。エネルギー需給予測が容易になることで、エネルギー自給率の高い社会を目指すことができます。

現時点のシミュレーション。
温度とエネルギー消費を並列で見ていますが、エクセルなので使いづらいです。
  • エネルギーマネジメントアプリケーション(HEMS)の開発
    家庭のエネルギー消費を追跡し、自動的にエネルギー使用を最適化することができます。


HEMS概念図(出典 国立環境研究所HP)
  • オフグリッドハウス・コミュニティの開発
    各家庭が太陽光発電システムを持ち、自立したエネルギーシステムでコミュニティを形成。環境保護の観点から、オフグリッドハウスのシミュレーションによって、住まい手のエネルギー使用量を変えることができる可能性があります。オフグリッドハウスは、自己のエネルギーソースを確実に持っているため、不安定なエネルギーシステムに依存しない生活スタイルも提案でき、自然と共存し、豊かなライフスタイルを提供することができます。

  • みんなのオフグリッド研究所の活動を共に
    みんなのオフグリッド研究所を利用することで、自然環境やエネルギーに対する理解を深め、持続可能な社会に貢献することができます。設計事務所や工務店が研究所に参加することで、アイデアや知識を共有し、より優れたオフグリットハウスを創造することができる土壌を作ります。

オフグリッドハウス事業に興味がある人、もっと知りたい人は、ぜひコメント欄に書き込んでくださいね。みなさんが共感してくださるようなアイデアを、一緒に考えていきましょう。

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