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高断熱住宅は携帯電波が入りにくい⁈

オフグリッドな我が家に引っ越してきてはや半年。
温熱環境的には申し分なく、快適に過ごせてはいるのですが、
一つ、頭を悩ませていることがあります。

というのも、この家の中で携帯電話を使おうとすると、
発信、着信はできるものの、会話を続けているとぶちぶち途切れて、
全く会話にならないことの方が多いのです。
仕方なく外に出たり、窓を開けたりして会話していました(笑)

原因は、防風透湿シートのタイベックシルバーのアルミ蒸着膜、樹脂サッシのガラスのLow-e膜が電波の入りを悪くしていることだとわかっていました。
これらのアルミ蒸着膜は、断熱性能をさらにアップさせようと材料の表面に施されていたのので、遮熱の役割を持たせるためのものです。

Low-eガラスはその性質上、アルミ蒸着膜以外で遮熱効果を持たせることは難しいことと、施されるのが「ガラス部分」だけということで、そう大きな問題になっていませんでした。
問題はタイベックシルバーのアルミ蒸着膜で、ほぼ外壁全面に施されるので、影響が大きく出てしまうのです。

タイベックシルバー 製品性能はとってもいいんですが....

これまでも充填断熱でタイベックベックシルバーを使った物件も多いのですが、「ちょっと入りにくいかなぁ」という感じでしたが、我が家はネオマフォームによる外張り断熱も追加し、外壁の障害物が増えたため顕在化したのだと思います。
「わかっていたら使わなけりゃよかったじゃん」ということなんですが、タイベックは一時期シルバーしか出荷していない時期があって、そこに当たってしまったので、他に選択肢がなかったというのが正直なところです。

いまはアルミ蒸着膜のない普通のタイベックが復活しており、そちらだとこのような問題は起こらないかと思います。

タイベックの通常品 これでよかったんだけどなぁ

メーカーさんの見解ではこんな感じで

YKK-APホームページより

YKKAPさんは「影響がでる場合があります」ありますが、これは開口部に限定しているので、外壁で電波が通れば問題になりにくいと思いますが。

タイベックを販売している旭デュポン社は、

デュポンのホームページより

「タイベックシルバーのせいもあるけど、断熱材や金属製外壁材のせいでもあるよ」とのこと。うちは外壁がガルバリュームなので該当しますねぇ。
金属は電波遮断性があるので、そりゃ仕方がないです。

ということで、悩んでも仕方がないので急ぎ対策!!

室内アンテナも何も設置していない状態。辛い・・・

携帯電話会社のホームページを調べてみると、レピーター(室内アンテナ)という電波を増幅させて室内に送る機械を、電波状況の悪いところに無料で貸し出してくれるとのこと!!これはありがたい!!!

下記に各キャリアの申し込みホームページのリンクを貼っておきます。
ドコモレピーターauレピーターSoftbankレピーター

室内レピーターがない状態だと、4Gのアンテナ一本という感じで、圏外にはならないものの、にっちもさっちもという感じでした(泣)

基本的にはキャリアの契約者向けとのことで、うちはドコモとソフトバンクに契約しているので、それぞれ申し込んで送ってもらいました。

docomoとSoftBankの室内レピーター

室内レピーターだけが送られてきて、「まずは様子を見てちょ」ということだったので1ヶ月ほど様子を見てみたのですが....

室内アンテナだけの状態。ちょっと改善

室内に電波が入りにくい状態なので、増幅しようにも元の電波がないという感じで、次の手段である「屋外アンテナ」を設置してみました。

レピーターの屋外アンテナを設置しました。

こんな感じで、屋外の止めやすいところにアンテナを設置して、室内アンテナと繋いで屋外の電波をダイレクトに室内に送り込んで増幅するという手段に出ました。

室内アンテナ+屋外アンテナ設置の状態。やっと改善

そうすると、ばっちり5Gのアンテナ4本!!
ようやく普通に携帯が使えるようになりました。

大きなビルや商業施設では、不感知対策の一環であらかじめ携帯アンテナを室内に設置することが多く、ごく一般的になっているのですが、住宅は昨今高断熱化が一気に進んでおり、建物自体の電波遮断性がビル並みに上がってきているので、こういった対策も必要になっていくのでしょう。

住まいを建てた後「携帯が入りにくいなぁ」と思っているそこのあなた!!
特殊な条件ではないので、契約キャリアのホームページから室内アンテナを申し込んでみてください。

全キャリアに対応したレピーターを用意してくれると嬉しいのですが、それには今しばらく時間が必要かもしれませんね。


*おおいで研究所長:技術的解説シリーズ

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