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発酵のメリット 乳酸菌編

前回の記事では「発酵とは?」についてお伝えしました。今回から数回にわたり、発酵のメリットについてお伝えします。

私たちの食生活にはたくさんの発酵食品がありますが、まずは何を思い浮かべますか?  調味料で言うと…日常の食生活に必ず出てくる「味噌、醤油」はもちろんですが、みりんやお酒も発酵食品ですよね。ぬか漬けをはじめ、納豆や塩辛など、ごはんのお供には発酵食品がオンパレードですよ!おかずとなるお肉やお魚にも塩麴などを使って調理をすることもあります。「日本は発酵大国」!と言ってもよいほど、自然に発酵食品を日々の食生活に取り入れられているのです。

では、なぜこれほどまでに発酵食品が発達し、日常生活で使われているのでしょうか?

発酵の3つのメリット その1

まず1つ目には、食物を発酵させる事で保管期間が長くなる、というメリットがあるからです。発酵菌の1種である「乳酸菌」は腐敗を防ぐことができます。 そのほか発酵菌には様々な種類があり、酢酸菌・納豆菌・酪酸菌・酵母菌・麹菌と、様々な菌の特徴と食物がマッチすることにより、腐敗が防止され長期間保管ができる発酵食品を作り出します。このほかにも菌の仲間「カビ」によってチーズ・お酒・などが作り出されるのも同様です。

菌の働き 乳酸菌編

先ほど少し説明しましたが、発酵菌の中でも認知度が高い「乳酸菌」。腐敗を防ぐ働きがあると先ほどお伝えしましたが、その「腐敗」と「発酵」は紙一重の関係でもあるのでいずれ詳しくお伝えするとして。。。今回はその「乳酸菌」に少しフォーカスをします。

乳酸菌による食品はヨーグルトやチーズの乳製品だけではありません。醤油や味噌、漬物にも生息しています。野菜の表面にあるのが「植物性乳酸菌」、乳製品などにあるのが「動物性乳酸菌」。どちらの場合も食物を酸性に近づける働きがあり、酸性が強い状況では有害な微生物が嫌う環境のため、増殖出来なくなります。腐敗を防ぐ、つまり有害な微生物が繁殖しない環境を作れる菌が乳酸菌というわけです。

乳酸菌の特徴

耐酸性が弱いので、摂取後の胃酸によって死滅してしまうと言われていましたが、最近には「腸まで届く」的なヨーグルトもありますように、酸に強い菌を使った商品が開発されていますね。繁殖温度は、多くの乳酸菌が30~40度が適温ですが、中には80度以上の高温、または4~5度以下の低温の環境でも繁殖できる菌があります。

乳酸菌のグループ分け

乳酸菌の種類は、なんと250種類以上はあるようです。特徴別に分類されている主な5つのグループをご紹介します。①ラクトバチルス属・・・人体の腸内や植物の表面に生息 ②ビフィドバクテリアム属&③ラクトコッカス属・・・主にヨーグルトなど乳製品に生息 ④ペティオコッカス属・・・醤油や味噌に生息 ⑤ロイコノストック属・・・漬物などに生息  

「乳酸菌」は普通の生活の中においてもよく耳にする菌なので、気になります。乳酸菌だけでも250種類以上、そしてそれぞれの作用が異なるとは…奥が深そうです。今後、詳細について学んでいき、また皆さんにシェアさせていただきます。

次回は発酵のメリット 「その2」となります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


参考文献:発酵検定公式テキスト(実業之日本社)



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