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RENAULTルーテシア R.S. トロフィー
やっとこの機会が巡ってきたと思った。どういうわけか縁が遠く、なかなか乗ることができなかったルーテシア。しかもルノースポールだ。ありがたい。
古くはクリオ・ウィリアムズから憧れ続けてきた武闘派のルノー。さぞかし刺激的な時間を送れるに違いない、とワクワクして試乗に臨んだわけである。
キイを受け取りエンジンをかける。スポーツモデルでもおとなしいのは最近のクルマの定石だ。早速走り出してみる。18インチの薄いタイヤを履くだけあって乗り心地は硬め。さて、それでは……と思い立ってアクセルを深く踏んでみる。
レーシングエンジン由来のカリッカリで咽び泣くかのような音とともに加速が始まるのか!と構えていた身には拍子抜けするほど紳士的だ。
あれ?
あ、クルマの性格を変える「R.S. ドライブ」のスイッチを押していなかった。それではもう一回、さあ!……ん?やっぱり大きな差は感じられない。自慢の日産GT-Rと共通のシフトパドルを「ここぞ!」というときに引いてもなんだかモッサリ。エンジンがウーーンと唸るばかり。劇画ばりの「ガーーン」という音が脳内に響く。
コーナリングさばきこそさすがの冴えを見せてくれたものの、パワーユニットにはチト疑問が残る。試乗され尽くしたあとに借りた個体だったから? コースがルーテシア R.S.向きではなかったから?
どうか夢であってほしい。リベンジのチャンスをください。
ただフォローするならば上質なハッチバックとしてはとても良くできていると思う。プレミアム性は高いと断言できる。おそらく1.2リッターの「インテンス」や「GT」はフランス車ならではのゆったりとした乗り味を提供してくれるはずだ。