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メルセデス・ベンツS 400 HYBRID

くるまの状態:ディーラー試乗車
試乗コース:六本木界隈

総合評価
評価なんてできるわけがない!素晴らしいのひとことだ。
ただひたすら高級で安楽で、退屈なのかといえばぜんぜんそんなことがない。
むしろ積極的にドライブしたくなるクルマ。

Eクラスは高級な実用車だと言った覚えがあるけど、これはひたすら高級なドライバーズカーだと思う。
ショーファーに運転を任せるなんてもったいない!
5mの全長と1.9mの幅をまったく感じさせない取りまわしのよさと車両感覚の掴みやすさにとにかく感心した。
メルセデスの伝統を引き継ぎ、ステアリングが良く切れ回転半径も小さいので、ひとまわりかふたまわり小さいクルマを運転している感覚だ。
狭い路地で対向車をやり過ごすシーンが何回かあったけれど、まったく問題ない。
たった数分前に乗り始めたばかりなのに、だ。
アラウンドビューモニターが付いていたけれど、緊急時以外はほとんど必要ないのでは?と思えるほどだった。

運動性能もそう。およそ2tあるとは思えない。鼻先が軽く、狙った通りに走るのでいたって愉快。
言われなければエアサスであることがまったくわからない。
空飛ぶ絨毯のような乗り心地だ。
かと言って路面の気配を感じないわけではない。まったくどうなっているんだろう?

しいて言えば停止する際のブレーキのマナーが気になったぐらい。
ハイブリッドゆえモーターとエンジンの切り替え制御に苦労してるのでは?と思う。
停止寸前に少しカックンとなるのがちょっと惜しい。この点はクラウンハイブリッドの方が自然だったような気がする。
慣れの問題であればいいけれど。

いやはや、新しいメルセデスの底力は凄い。進化の速度を緩めないどころか加速しているとすら思える。
イッセンマンエンを軽く超えるクルマだから当たり前の性能なのかもしれないけれど、これから先10年はこのクラスのベンチマークになるのは確実の仕上がりののはず。
更に恐ろしいのは、来年登場するCクラスにもこの新しい世代の「味」が引き継がれていることが予想されているということ。

味を知ってしまったら人生の「上がり」のクルマになってしまいそうだ・・・。