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28日は不動尊のご縁日

見出し写真。
四天王寺亀井堂の東におられる不動尊。

じつは、この岩の台座と回りの石柱の結界は、戦前、六時礼賛堂の右横の空き地にあったもの。この台座からはみ出すような巨大な亀が乗り、その上に象、その上に普賢菩薩がのる、巨大金銅仏像がありました。戦時の金属供出で消え去りました。仏も溶かして武器にする。戦後、祀られた不動尊は、お怒りでしょう。

28日はお不動さまのご縁日。

おなじみの、亀井不動にご案内します。

ご案内といっても、私がお見せしたいのは、台座です。

亀井水の横にお不動さまを祀られたのは、昭和のはじめ。

亀井水との所縁のあるものは何か?

私は、台座ではないかと推測します。

台座上部が、抽象的な亀の姿をしています。

台座下部に何かないかと、苦労して写真を撮影しました。何か刻印があれば大発見ですが、なにもないです。

右側裏に、人工的な切れ込みがあります。なにか小さなお札でも置くためでしょうか。


明治末に、影向井を亀の噴水にとりかえる改造がおこなわれます。

影向井は昭和十年代に、西門手水鉢に転用されたと思われます。この転用された真っ黒に古びた手水鉢は戦後失われ、現在は外形を模した三代目のレプリカが置かれています。

飛鳥時代の工法を残す、亀井堂裏の石垣の、出水口から、影向井に水を流す、樋を支える何かがあったはずです。

それが、この台座ではないか。


というわけで、私にとり礼拝の対象は、お不動さまのみならず、亀井水の貴重なパーツかもしれない、この台座が、より重要なのです。


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