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詩一編。 緑深きいつわりなきさいわいの国

たっぷりお酒をのんで

たっぷり記憶を消した

記憶にあるのは

ハムスターたちの

笑顔のように口もとをむすんだ死に顔

二年の生涯になんの悔いもないような死に顔

お酒をやめて

ハムスターを飼うのもやめた

悲しすぎるから

酔いから覚めて生き延びて

老いてなぜか

子どもの頃の後悔に満ちた記憶が

よみがえるようになってきた

幼児期を生きなおしているように

そして幼い日の時間はあまりにながく

子どものままぼくの命は尽きるのだろう

緑ふかき初夏の街

そしてここがふるさとの国

いつわりなき浄土

小動物のさいわいの

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