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「THE DAYS」から、いろいろ考えてみる

おはようございます。
九州で代書屋をしています、
一般ピープルの、かめいです。

ここ最近、ほんとに、たまたまなんですが、
映像の世紀バタフライエフェクト
「巨大事故 夢と安全のジレンマ」

や、
映画「OPPENHEIMER(オッペンハイマー)」

など、原発、原子力に関係する番組、映画を見ました。

そして、ちょうど、Netflix (ネットフリックス)のおすすめで、
「THE DAYS」というタイトルが出てきて、役所広司さんが出演して
るドラマなんだぐらいの前提知識で見はじめたら、福島第一原発事故を扱ったドラマでした。
ということで、特に意識はしていないのですが、原発、原子力の続きという
ことで、「THE DAYS」を見て、思ったこと、感じたことなどを
書いてみたいと思います。

「THE DAYS」は、Netflixにて、配信されている、福島第一原発事故を扱ったドラマです。

まず、「THE DAYS」を見て思ったのが、福島第一原発事故の再現度がすごいな、ということでした。

全部で8話まであるドラマなんですが、ドラマというよりも、映画みたいに
作りこんでるなーと感じ確認したら、製作は、ワーナー・ブラザース映画でした。ですので、ドラマじゃなくて、8時間の映画なんだと思います。
そして、ドラマの内容ですが、実際の福島第一原発事故を、かなり詳細に
再現しています。

福島第一原発事故は、今から13年前の出来事ですが、当時のことは今でも
よく覚えています。

福島第一原発事故が起こった、2011年3月11日ですが、この日は、私は九州の福岡にいました(今も福岡ですが)
福島第一原発事故は、東日本大震災が原因で起こりましたが、この東日本大震災が発生した時、テレビなどで、「関東、東北などで、地震が発生しました」の速報は流れましたが、そのあとの情報が、まったくはいって来ませんでした。
ちょうどこの時、近くに友人がいたのですが、その友人が「災害が発生した時で、情報が何も入ってこないような場合は、かなり大規模な災害が起こっている可能性がたかい」と言っていました。

そして、地震が発生してから、数時間経過したごろから、テレビで津波の映像が流れ、東日本の太平洋側に、深刻な被害が発生していることがわかりました。そして、その中に福島第一原発で問題が発生しているという報道が流れてきました。
福島第一原発が、まずいことになっていると報道されてからは、テレビはずっと、福島第一原発の映像が流れていて、ネットでの新聞社の号外記事が、一日に何件も届いているような状態でした。
最初のうちは、なんとか対応できるのかなと、報道をみていましたが、
福島第一原発の建屋が爆発した時は、これは、まじで、日本は終わったなと思いました。

このように、今でも福島第一原発事故のことを詳細に覚えていますが、
「THE DAYS」は、まさにこの時の事故を、詳細に再現している映画だと思います。
その上で「THE DAYS」を見て感じたのが、
「原子力って、まだまだ、人類にとってはよくわからない未知の世界なんだな」ということでした。

福島第一原発事故は、津波により全電源喪失になり、原発のコントロールが何もできない状態に陥りました。
「原子力発電」というものは、発電時に放射能がでる危険な発電ということは、十分、知っているので、当然、何重もの安全対策を行った上で、原子力発電所は作られています。しかし、福島第一原発事故の時のように、何重もの安全対策を行うために必要な電源が、すべて喪失してしまうという、予想していなかった時に、人はまったく原子力をコントロールできなくなります。
「THE DAYS」の中では、電源がまったくない中、なんとか原発をコントロールしようと、福島第一原発の職員たちが奮闘します。
原子炉を格納している容器(格納容器)が、壊れてしまうと、原子炉がそのまま露出してしまうので、大大大惨事になります。
「THE DAYS」では、格納容器が壊れてしまった場合は、日本の関東地方と東北地方が、今後数十年、人が住めなくなるほどの放射能汚染が広がると想定していました。ですので、なんとか原発の格納容器だけは、破壊されないように、ベントをあけて中の圧力を下げたり、水で冷やして、壊れるのを防いだりしていました。
そして、いろいろ試していたら、なんか格納容器の圧力が下がってきて、格納容器の破壊は免れたという結果になりました。でも、その理由はよくわかんないということです。

人類が原子力という力を発見して、その莫大なエネルギーを活用しようと、
原子力発電の仕組みを開発しました。そして人類の力で、なんとかコントロールできるようになったと判断し、たくさんの原発を作ってきました。

しかし、自らがコントロールできないような状況になった時は、原子力というものは、人類がどのように対応してよいのか、まったくわからない未知の世界のものなんだなということです。

人類の今までの歴史の中で、科学が進歩していくほどに、新しい科学技術が開発され、その技術を使うことで、人類は発展してきています。しかし、その技術は時には、大きな事故を引き起こします。
例えば、航空機が発明され、世界の場所と場所はすごく近くなりました。
もっとも航空機も事故を起こし、当然、大きな犠牲がでます。しかし、事故が起こったからと、人類は、航空機を使うことをやめません。事故の原因を探求し、次は事故が起こらないような対策を行った上で、航空機を使い続けます。
同様に、原子力についても、福島第一原発の場合のように、事故が起これば、大きな被害がでます。そして人類の歴史からみれば、事故が起こっても、その原因を探求し、これからも原子力を使い続けるのかなとは思います。
しかし、この原子力というものは、一度、事故が起こった時の被害が甚大です。福島第一原発の時も、もしかしたら、関東と東北地方に人が住めなくなる可能性がありました。
実際の福島第一原発の事故では、そのような範囲までの放射能の汚染はありませんでしたが、それでも、事故が起こってから、今まで東京電力が支払ってきている損害賠償額は、11兆円にもなっています。

ちなみに、福島第一原発事故の起こる前の、2010年より前の、東京電力の会社の利益は、年間2000億円~3000億円程度でした。ざっと計算しても、過去30年分以上の利益を、たった1回の福島第一原発事故の賠償として支払っています。

私自身、原発について賛成でも反対でもない立場ですが、私が電力会社の経営者であれば、事故ったら、会社がつぶれるような施設は、合理的な経営判断原則から、絶対作らないなと思います。

以上、けっこう長文になってしまいましたが、「THE DAYS」を見て、いろいろ考えてみたことを書いてみました。

「THE DAYS」は、映画として素晴らしいできですし、原発事故がどのようなものだったのかというものも理解できますので、お時間のある方はぜひ。

では、また、次のnoteで。

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