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「科学の進歩」と「安全」(映像の世紀)

おはようございます。
九州で代書屋をしています、
一般ピープルの、かめいです。

NHKで、私の大好きな番組「映像の世紀」をみました。
今回のテーマは、「巨大事故 夢と安全のジレンマ」です。

放送内容ですが、NHKの紹介文がコンパクトにまとめられていますので、
そのまま転記してみます。

「 タイタニック号の沈没、ドイツの飛行船ヒンデンブルク号の爆発、583人の犠牲者を出し、航空機史上最悪の事故と呼ばれる「テネリフェの悲劇」、スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故。未知への挑戦を続ける中で、巨大事故が何度も引き起こされてきた。そして人間は同じ過ちを繰り返さないために原因を究明し、安全を目指す闘いを続けてきた。私たちは巨大事故の悲劇とどのように向き合い、乗り越えようとしてきたのか」

という放送内容でした。

人類は、夢を実現するために、どんどん科学技術を発展させてきました。
そして、空を飛び、宇宙にまで行くようになりましたが、その夢の実現の過程では、大きな事故が、たびたび起こっています。今回の映像の世紀は、起こってしまった巨大事故を教訓に人類は、いかに人知を持って、安全に向き合ってきたのかを、主に、時系列に紹介しています。

番組を見て思ったのが、「科学の進展」と「安全」は、必ずセットで考えられてきたということです。
番組紹介文にもありますように、タイタニック号の沈没も紹介されています。
タイタニック号の事故については、映画にもなっていますから、ご存知の方も多いと思いますが、タイタニック号は氷山に接触して、沈没しました。
番組をみるまでは、タイタニック号って、処女航海の時に沈没してるから、
沈没しないような仕組みとか、あんまりしてなかったのかなと思ってましたが、実は、めちゃくちゃ対策してました。
タイタニック号全体を、16の区画に区切り、そのうちの4区画までは、
水が入ってきても、沈まない構造になっていたそうです。
これは、船体に穴があいて水が入ってきても、沈まないようにしていたということですから、沈没しない仕組みづくりはできていたと言えます。
だから、タイタニック号は当初、沈まない船といわれていたようです。
しかし、氷山に接触した時に、想定の範囲を超えた、6区画まで水が浸水したことが原因で、沈没したそうです。

あと、タイタニック号には、2200人が乗船していたようですが、
700人は、助かっています。沈没したあと、救命ボートで脱出しても、沈没した場所は、氷山があるような場所で、大西洋のど真ん中です。
ですので、沈没した周りには、船なんかないはずなのに、700人も助かっているのは、どうしてなんだろうと思いました。
これについては、タイタニック号には、無線機がついており、その無線機で救助を求め、100キロ離れたところの船が、無線を聞いて、助けに向かったとのことでした。
今では、無線で救助を求めるのは、当たり前ですが、タイタニック号が沈没したのは、1912年です。この当時、無線機は発明されたばかりで、タイタニック号にはこの無線機が、導入されていたため、救助を求めることができたそうです。
この事故がきっかけとなり、国際線の船には、無線機の導入が義務づけられ、救命ボートも、乗船している人数が全員のれるだけの設置も義務付けられたそうです。
つまり、タイタニック号の沈没から、本格的な安全の追求というものが始まったと言えます。

番組では、航空機事故についても取り上げていました。
何が原因で、航空機は墜落したのか、墜落して、搭乗していた人がみんな死んでしまっているので、何が原因なのかわからない。
そこで、墜落直前までのパイロットの会話や、飛行データを残せるようにしようと、誕生したのが、航空機にある、ブラックボックスでした。
搭乗していた人がみんな死んでしまっていても、この犠牲を無駄にせず、
事故の原因究明、そして、その後の安全対策の探求にむかうという執念を感じました。

あと、番組では、巨大事故として原発事故についても取り上げていました。
1986年のチェルノブイリ原発事故のあと、2011年には、福島第一原発事故が発生しました。
チェルノブイリ原発事故のあとは、各国が、原発事故を起こさないための、対策を人知をつかって行ってきました。
しかし、福島第一原発事故は、津波による被害によって、全電源喪失というトラブルに見まわれ、メルトダウンまで起こしてしまうという、原発事故が起こってしまいました。
チェルノブイリ原発事故の時でも、全電源喪失はなかったとのことですので、原発の安全対策として「電源は使用できる」ことが前提となっていました。
しかし、その電源が使えない状況になったので、あらかじめ設定していた、安全対策が何も使えなくなり、原発事故が起こってしまいました。

番組では、ドイツのメルケル首相の話を取り上げていました。内容は、
「先進国の日本で、原発事故が起こってしまった。当初は、安全対策が万全な先進国では、原発事故が起こることは考えられなかった、しかし、起こってしまった。どれだけ安全の対策をしても、事故は起こる可能性がある」
というものでした。

そこで、フィンランドでは、事故は起こるものだということを前提に、
起こった時にどう安全を確保するかということを想定した、
新しいタイプの原発を導入しているということも、紹介していました。

番組の最後には、スペースXの、イーロンマスクの言葉を紹介していました。
「多くの人は、科学技術は黙っていても進歩すると思っているかもしれませんが、それは間違いです。多くの人が熱心に働き、初めて技術は進歩していくのです。技術は放っておくと劣化していくだけなのです」

人類の発展のためには、科学技術の進歩は必要です。そして科学技術の進歩の過程で、必ず事故は起こります。

しかし、起こってしまった事故について、今後は、いかに安全を確保していくのか、そして、事故は起こることが前提に、どのような対策をしていくのか、この点について、非常の多くのことを学べた、とてもいい番組でした。

では、また、次のnoteで。

PS 番組では、フィンランドの原発について、あまり詳しいこ紹介はしていませんでしたので
NHKが、別のサイトで紹介しているのをはっておきます。


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