マーケティングに携わるなら「流通」にもちゃんと目を向けてあげたいという話
こんにちは。
トライバルメディアハウスでマーケティング担当をしている亀井です。
マーケティング支援をするなら、ちゃんと4Pのうちの1つ「流通」も知っておきたい。ということで、勉強しながら感じたことを書いていきます。
クライアントの分析をするときに、流通にも目を向けられると楽しいかもねって話です。
あまり広告宣伝の現場で語られるイメージのない流通
プロモーションや商品は事例をたくさん聴きますが、流通ってあまり聞かないですよね。(それを専門にしている人たちすみません)
それはそれでコミュニケーション領域をやっている人間として、それじゃいかんなぁと思うのです。なぜなら、マーケティングにおけるプロモーション戦略には「プル戦略」と「プッシュ戦略」の2つがあります。プル戦略は、生活者を買いたいと引き寄せる戦略ですが、プッシュ戦略は流通や小売業者に積極的に販売してもらうための戦略です。
広く生活者に対してコミュニケーションをとることは、ある意味その中に小売業者の方々もいらっしゃるのでしょうけれども、こうやって2つに分けて議論されているということは、プッシュ戦略もとても大切だということです。
まぁ当たり前の話なんでしょうけど、いかに大量の広告を出して生活者の興味を引いたとしても、売る店がなければ買ってもらえないし、どこに売っているか分からないという状態になってもいけません。
マーケティングコミュニケーションの目的は意識変容と態度変容、そして行動変容です。しかし、いかにそれらを実現しても「売り場」がないと最終的な売上につながらない。だからプロモーションの目的を「売上」にして効果測定することは不可能だという話にもつながります。
企業間のいろんな利害関係が絡み合うのが流通
そして、流通を(あくまで俯瞰する視点でみたときに)面白いのが、「1社では成立していない」ということでしょうか。つまり、簡単にコントロールできない。
メーカー→生活者の直接流通に対し、メーカー→卸→店舗→生活者の間接流通で言うと、間接流通の場合は基本的に異なる企業同士で成り立っていることが多く、それぞれに利害関係や力関係があるため、自身のみの便益を追求することでは成り立たないのがひとつの要因です。
じゃあ、このインターネットやECの発達した時代なのだから、メーカーは直接流通のほうももっと頑張ればいいじゃない、という話もあると思うのですが、ある飲料メーカーさんに聞いた話ですが、直販を頑張ると店舗を相手にする営業部隊に怒られるみたいな組織的な隔たりもあったりするみたいです。複雑ですね。
企業として一貫性をいかに保つことができるか
ブランドというのは生活者の体験を通じて作られるものです。そして、ここにも流通は絡んできます。
流通政策には3種あり、開放的・排他的・選択的チャネル政策というのがそれぞれあります。いろんなところ(主にスーパーマーケットやコンビニ)でどこでも買える状態を目指すのか、買える場所を絞り込むのか、あるいはその両方を目指すのかというものです。
極端な例ですが、希少性の高さを出すために排他的チャネルにしているのに、「どこに行っても手に入るように見えて、安っぽく見える」ようなコミュニケーションしちゃってもダメなわけで。
ただ、店舗のどこに・どれだけ・どのように並んでいるような商品なのか、そして店舗での販促活動にはどういったものがあるのか、という自身の中の引き出しを持っていれば、広告などの空中戦から、店舗での販促活動や人的販売なども含めた地上戦まで、幅広く提案することもできそうです。
インストア・マーチャンダイジングは、関連する本を読むと面白いですよ。それについてはまた今度。
BtoBマーケティングのプロを目指すため、日々精進しています! ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます! スキくれる方はみんな大スキです(*´ω`*)