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シンデレラのあなたにガラスの靴を履かせたいぼく #超短編小説

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かめがやひろしの超短編小説マガジンです。
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#ショートショートショート

いちごハウス。(超短編小説#15)

ハウス一面にいちごが広がっている。 朝早く家を出ていちご狩りに来た。 腰をかがめたり、しゃがんだりしていちごを採る。 いちご狩りはどことなく恋愛に似ている。 狩り(英語でいうところのhunt)という 響き的にはちょっと乱暴に聞こえるけど 得る(gain)と考えれば 感覚的には変わらない。 見た目で美味しそうに見えても 実際はまだ酸っぱかったり甘すぎたりする。 最初はとってもとっても楽しい。 ある程度食べ進めると飽きがきてお腹いっぱいになる。 飽きを解消

猫になっても。(超短編小説#13)

『ねえ、生まれ変わったらなにになりたい?』 ふいに隣を歩いていると彼が聞いてきた。 『んー猫かな。』 『絶対そう言うと思った。笑』 にやにやしながらこちらを見ている彼と目が合った。 ふだん何気なく生きてきて 仕事が嫌だなと思うこともあるし 通勤の電車で座れないこともあるし やたらレジが混んでいることもある。 こんな思い通りにいくことのほうが少ない 日常から離れたいと思うことはわりと多いかもしれない。。 『だってさ、気楽だし一人になりたいときは自由になれるし、

想い出コンピレーション。(超短編小説#11)

洋画を観るとふいに洋楽が聴きたくなる。 いろんなアーティストの曲が入っている コンピレーションアルバムを聴く。 3曲目にはテレビ番組の主題歌に使われた曲が入っていて そういえば二人でよく聴いていたことを記憶のプレーヤーが勝手に自動再生してくる。 『絶対によりなんて戻さない。』 曲調の割に強いメッセージが印象的で 当時別れた事実が漂う二人の間を曲は自由に泳いでいた。 数年前のことが 数分前のように感じられる。 こんな普段思い出さないことを思い出して もしかしたら