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眠れない夜に思うこと。part2

最近、眠れない夜が多くて困る。
春だからかなぁ。
先週もそんな日があって、
寝れないからとりあえずnote書いて気持ちを整理させようと書き出してたら、メンテナンス時間に入ってしまい、半分消えたままの「眠れない夜に思うこと」の下書きを消せずにいる。
だから、今回は"part2"。
これは続かないことを願いたい。


さっきまでベットの中で考えていたのは「心のセーフティーネット」のことで、それは私が教師時代、「セーフティーネットになりたい」と常日頃思っていたからだった。

「セーフティーネット」とは何かと聞かれたら、「ひとりも取りこぼさない最後の砦」と私は答える。こんな考えに至ったのは、配属先がたまたま特別支援学級だったことに影響していると思う。

どこの子だって生き生きと過ごし、
主体的に学び、すくすくと成長することが
理想とされている。
でも、現実問題はそううまくいかない。

すくすく成長できるのは
その環境に適応できる子たちだ。
そういう子たちは正直、壁にぶつかって落ち込むことはあるだろうけど、自分の好きなことを見つけられれば、どこでだって勝手に成長していくと私は思っている。
だから教師はすくすく育つ子の背中を後押して、さらに高く長く伸ばすことも大切だけど、すくすく伸びる芽すら出ていない子にどうアプローチするかも大事だと思う。
誰にも気づかれず埋もれてしまっている子どもたちは、私の想像以上に、深刻な思いをしている。

いわゆる"問題児"と言われるような子どもは、教師の目の上のたんこぶになりやすいけど、目立っている(見えている)という意味ではまだ対処しやすい。
しかしただ黙って耐えている子どもは、大人が気づかないうちに気持ちも成績もどん底にあったりするから難しい。本人すら困難さに気づいていない場合があるから、なにに困っていてどんな助けが必要なのか、その答えを出すにも時間がかかる。

そういう子は集団行動になると取りこぼされがちだ。それは仕方のない話だと思う。
学校は集団行動を学ぶ場でもあって、全体の流れや動きに合わせるということが求められる。当然、指導する教師も全体の動きが最優先なわけで、遅れている子に合わせて動くというのは難しい。
でもだからって、放っておいていいわけじゃない。放っておかれれば、その子はそのまま変わらない。ずっと誰にも目をかけられず、改善の余地もなく、社会に放り出される。これは大問題だ。

だから、集団には遅れてしまう2割や1割の子のフォローに回りたい。そう思っていた。
他の先生たちが全体を引っ張っていく中で、取りこぼされる数名をバックアップできるような最後の砦。もう下には落とさない。そんなセーフティーネットでいたかった。
結局、その志を果たすことはできなかったわけだけど。
そのまま取りこぼされた子どもがいたかもしれないし、私がいなくても他の先生たちがちゃんと救ってくれていたのかもしれない。

教師時代を思うと、悔やまれることが多くある。でもそのおかげで自信をもって言えることが1つできた。
それは「自分がセーフティーネットになりたいのなら、まずは自分のセーフティーネットを見つけなければいけない」ということだ。
「自分のセーフティーネット」とは「心のセーフティーネット」のこと。つまり、「何があっても大丈夫と思える安全地帯」を作るということ。

それは居る場所のことでもあるし、話をする相手のことでもある。「どんな自分でもここに居ていい」と思える場所を確保しておく必要がある。

数は多ければ多い方がいい。
一本の糸で網は作れない。上から落ちてくる人を救うにはたくさんの伸び縮みする糸が必要だ。たくさんの糸を四方八方から編み込んでいく。そうして、できるだけ編み目を小さくしていく。そうすれば落ちていく数は小さくなる。
そのためにたくさんの安全地帯をもっておく必要がある。

別に毎日ずっとその場所や人と連絡をとらなきゃいけないわけじゃない。年に一度しか連絡をしない相手だって、その人がいると思えば安心できるのならそれで十分だ。行ったことがない場所だって、あそこに行きたいと思うと元気になれるなら心を救う安全地帯になるだろう。

そういう安全地帯をいくつも自分自身がもっておくこと。それがセーフティーネットになる第一歩だ。救う網は頑丈じゃなくちゃいけないから。


ここまでセーフティーネットのことを考えてきて、そもそも1人じゃなくていいのでは?と思い始めた。
教師時代の私は、自分ひとりが「学級のセーフティーネットになる」と密かに意気込んでいた。でも、もしかしたら一緒に働いていた職員みんなが学級のセーフティーネットになっていたのかもしれない。
それを理解して、働きかけて、編み目の結びを強くしていたら、、、。
今考えても仕方のないことだけど。

後悔って人を眠れなくする。
期待も、不安も、眠れない。
何になったら、眠れるのかな。
安心かな。

はやく4月に入ってほしい。
始まればきっと大丈夫。
慣れたら、順調に物事は進む。
そうすればすぐに眠れる夜が来るはずだ。

今はそのための準備期間。
春陽気の力を借りて、軽く昼寝でもすればきっとスッキリするはずだから大丈夫。
さて、横にだけはなっておくかぁ。

みなさんおやすみなさい。