【鎌倉殿通信・第15回】「関東の爪牙耳目」と称された、大江広元
鎌倉幕府の執権といえば初代北条時政に始まり、歴代北条氏が就任したことは広く知られていると思います。しかし、北条氏の出身ではないにも関わらず、室町時代ごろの系図などに「執権」と書かれた人がいることをご存じでしょうか。その人物こそが文士として活躍した大江広元です。
幕府草創期の「執権」の位置付けについてはさまざまな考え方があり、広元を歴代の執権としてカウントするかどうかは諸説あるところです。しかし「関東の爪牙耳目(耳目となって助ける臣)」と称されるなど、将軍の最側近として重要な