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献血に行ってきた

なぜだろう、献血に行きたい欲がすごい。

ここ数週間「献血…献血行こうかな…」と逡巡していた。

近隣の献血ルームをいろいろ検索し、良さそうな献血ルームを見繕う。最も奇麗そうなところに目星を付ける。お、予約するとハーゲンダッツプレゼントは今も健在なのか。

はるか昔に献血した際の登録情報が残っているかを確認したところ、きちんと情報が保管されていた。おお、すごい。10年前に献血に訪れた際には、ネット予約がかろうじてできるレベルだったように思うのだが。
利便性の進化に戸惑いつつも、アカウント情報を現在のものに更新する。

手帳を開き、都合の良い日時をいくつかピックアップする。ルームの予約状況を確認すると、どの日程も問題なく空いていた。

うーん、行こうかな。
思い立ったが吉日。しない後悔よりする後悔。

そして行ってきた

ドアが開いた瞬間、献血ルームの開放感にややのけぞってしまった。10年ぶりに訪れた献血ルームは、清潔感が半端ではなかった。

若干うろたえながら受付へ向かうと、事務スタッフさんは今も昔も変わらず、やる気があるのかないのかよく分からない業務態度だった。
「外観が変わっても、お勤めの方々の雰囲気は変わっていなかった」と少しだけほっとしてしまうのだから、人間とは不思議なものだ。

昔から受付スタッフさんは、やや上から目線であったり、机にもたれかかるなど姿勢が悪い人が多い。対して問診対応の医師や献血業務の看護師等の医療従事者は、朗らかで丁寧な「お客様対応」の上手な方が多い。
普通の病院や医療クリニックでは、事務系と医療従事者の対応が真逆だと思うのだが。献血ルームではなぜかこれが逆。

10年前、そして今。変化に驚く

まず驚いたのは、献血者登録方法。静脈認証!
予約する際から薄々感じていたけれど、10年でデジタル進化がすごい。パスポートかしらと思いつつ静脈認証をする。登録する指はどれでもいいというのが面白いところ。多様化への配慮かしら。

そして次に驚いたのが、血液濃度の測定方法。
昔はまず問診を終え、次いで少量の採血をしてから「はい、OKです。献血をお願いします」という流れだったのだが…現在では指先を刺し、そこで献血濃度が一瞬で測れるようになっていたのだ。
しかも中指の指先を専用の器具で刺すため、「中指を立ててください」と指示される。そんな…よそ様に向かって中指を立てるとか…(しかも相手方からリクエストを受けてするわけで)。人生初めての経験だったため、思わず笑ってしまった。

最後になんといっても、処置室の美しさ。
コロナ下ということもあり、感染症対策として清潔にしているのかもしれないが、尋常ではない美しさだった。隅々まで磨かれており、ゴミ一つ落ちていない。看護師さんは一作業ごとにニトリル手袋を取り換えてくれる。
コロナ下とはいえ安心して採血をしてもらうことができた。

スーツ姿の男性が多い

10年ぶりの献血を無事に終え、休憩室へ戻る。入室した時には周囲を見渡す余裕がなかったため、献血を終えた今、あらためて部屋の中をじっくり見渡してみた。

男性が多い。いわゆる働き盛りである40~60代と思しきスーツ姿の男性が、めっぽう多いのだ。訪れたのは昼下がりの13時だったが、まさか昼休憩に献血をしに来たわけでもないだろう。どういうことなのだろうか。

10年前は、平日昼過ぎには若者が多い印象だった。フリードリンクで、献血後にはドーナツやアイスが食べられることもあり、圧倒的多数を学生が占めていたように記憶している。少なくとも平日昼過ぎに、スーツ姿の男性はあまり見かけたことがなかった。いたとしたらさぞ浮いていたことだろう。

リモートワークの定着したことが原因なのか。それとも時間をつぶしにきた方が多いのか。皆時間に縛られている様子はなく、ゆったりと雑誌や漫画、スマホをいじりながらドリンクを口にしていた。
女性もいるにはいたが、全体の2~3割ほど。比較的清潔感ある服装の50代と思しき方が多かった。

それにしてもなぜ献血にいきたくなったのか

無事に献血を終えて帰宅。無性に気持ちを吐露したくなり、noteにつらつらと書き連ねている。

そもそも献血に行きたくなったきっかけは、近所に献血カーがくるという知らせをもらったからだ。そのチラシを4回ほど見ているうちに、なぜか「献血に行きたい」と思うようになった。サブリミナルどころの話ではない。正々堂々、めちゃくちゃ影響されまくっている。

広告って、目に付く回数がものを言うなあと改めて思っている。

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