本当はずっと紹介したかったマンガ『きみを死なせないための物語』
正直、書こうとは思っていなかった作品。
自分の語彙力では限界がある、伝えきれない。紹介したとしても好きだと思ってくれる人、そうでない人にはっきり分かれると思っていたので..それでも最終巻まで読んだときに、どうしても紹介したくなりました。
こんな悲しい物語があるのかと久しぶりに思いましたね。
上記あらすじにもありますが、いくつか先に紹介したいキーワードがあります。
・ダフネー症 16〜17歳で亡くなる病気
・旧人類 いまの人類と同じ寿命
・ネオテニイ 生まれつき長命
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)2巻より引用
地球に住むことができなくなり、コクーン(宇宙船)のなかで生きていくことになった人類。そこでの生活を維持するために考え出されたのが、監視と規則を徹底することでした。
ここでは、感情で物事を判断することはありません。そして、ある基準をもとに役に立たないと判断された人は、寿命を迎える前にリストイン=安楽死。会話すらも無闇に出来ず、すべての関係性に社会的パートナー契約が必要です。
はじめてできる友だちは、親同士の決めるキッズパートナー。子どもを産むためには、繁殖パートナーと...愛で結ばれたとは口外できないような倫理観です。
ぼくが気になったのは全8巻のなかで、いつも最後のページに出てくるこのコマ。
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)1巻より引用
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)2巻より引用
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)3巻より引用
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)4巻より引用
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)5巻より引用
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)6巻より引用
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)7巻より引用
とにかく悲しい。
『サトラレ』のときにも書きましたが、ぼくは【この漫画は〇〇と〇〇の物語】という表現が大好きなんです。でもこれはちょっと悲しすぎる。
ぼくはこのマンガをきっと何度も読み返します。
その都度泣くかもしれません。
SFが好きというのもありますが、作品としての完成度が高いと思います。『7SEEDS』と『ぼくの地球を守って』を現代版にした感じですかね。ぼくが本当に発売日をチェックして買っていたマンガは、ここ最近だとこれだけでした。
読んでいるときに「もしもこの世界にぼくが生まれていたら、どんな気持ちになるのかな?」と思ったんですが、素直に何も知らないまま楽しく暮らすだろうな。知らない方が不幸ということではないと思うので。
また「アラタがネオテイニ(長命)であることの意義ってなんなんだろう?」「何のために長く生きないといけないのか?」そして「ダフネー症(短命)の研究には本当に意義があるのか?」
これは最後まで読んでもらえると納得できます。
繰り返しですが、こんなに悲しい、どこまでも悲しい、そしていいマンガはなかなかないです。
おすすめです。
本当に読んで欲しい。
もし最後まで読んでもらえたら、ぜひ考えてみて欲しいです。あなたにとって「きみ」は誰で、どれが贈り物だったでしょうか。
『きみを死なせないための物語』(吟鳥子/中澤泉汰/秋田書店)8巻より引用
SF好きな方はこちらもぜひ。
それではまた明日。
最後に。
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