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52時間23分の心理描写に没頭する『なれの果ての僕ら』

この漫画は『骨が腐るまで』内海八重さんの最新作ということで、1回目は2巻あたりまで読み、そのあとは寝かせていました。

5巻が発売されたのを機に、そろそろかなと思ってまとめて読んでいたところ、マガポケの連載は佳境に差し掛かっているらしいと聞きました。しかも3月9日には6巻が…待ちきれません。

あらすじ
事件は52時間後に解決した。その間、12人が死んだ。――閉ざされた教室で、ヒトは獣になったのだ。同窓会のために母校に集った四ノ塚小学校元6年2組のメンバー27人は、そのまま監禁された。首謀者の名は夢崎みきお。「極限状態での善性」を問う実験は、薄皮をはぐように、人間の本性を暴いていった。疑惑、欲望、暴露、復讐、そして裏切り。道徳を糾弾する、倫理崩壊サスペンス。
(マガポケより引用)


本来は順序が逆なのを承知で書きますが、ぼくはどうしても2作品を並行して考えてしまいました。『骨が腐るまで』は順を追って犯人を探すストーリー展開でしたが、本作は事件が起こった後から始まります。

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『なれの果ての僕ら』(内海八重/講談社)1巻より引用

ここからスタートしてもネタバレとは程遠く、ぼくはこの漫画にのめり込んでいきました。

改めて、作者の内海八重さんの凄いところについて、なぜかぼくが解説したいと思います。作品の中にあるすごく重要な要素、人を没頭させるほどの心理的な描写をとてもよく考えられているんです。これは前作以上なんじゃないかなと。

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『なれの果ての僕ら』(内海八重/講談社)1巻より引用

こう描かれたら当然気になりますよね。

本作は本当に、読めば読むほど謎が生まれる。さらっと読んだ登場人物の一言が後になってみると「なぜ1巻のこのシーンでぼくは疑問に思わなかったんだろう」と思えてくるわけです。もはやこれは伏線というレベルを超えているような気がします。

漫画の内容と直接的には関係ないですが、ぼくの中で印象的だったシーンがありました。このページです。

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『なれの果ての僕ら』(内海八重/講談社)1巻より引用

クラスメイトを集めて行われた猟奇的な殺人事件。「それがどうして起こったのか?」と聞くのは、当人にはそれを起こしても仕方ない背景があったと知りたいから。

こうすることで人は安心をする、むしろ安心したい
そのために理由を探す

この一連は漫画の世界を越えて、ぼくたちの日常にも通じる話だと思いませんか。安心したいので、、と、本質から向き合わずに、自分にとって都合の良い理由を当てはめようとする。そんなことってあるなと思ったんですよね。ぼくはやけにこのページに納得してしまいました。

繰り返しますが、ここまでストーリーがよくできている作品もそうないです。3月6日には6巻も発売することですし、このタイミングに是非ともオススメしたい。


それではまた明日!


最後に。
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