今までにないゾンビ漫画『空腹なぼくら』
よく良い作品というのは何かしら爪痕を残すと表現するが、今回の作品は良かった。そして重かった。
最初は『アイアムヒーロー』のように、ゾンビ社会の世界観を描いているのかと思ったが、そんな予想の範疇になんて留まることを知らない、勢いのある作品だった。
まずはこういった設定から物語は始まります。
『空腹なぼくら』(友安国太郎/小学館)1巻より引用
食料は生きた人間で、既に食べ尽くされてしまっている世界だと。さらに、この世界にいる大多数は「歩く死体」と呼ばれ、基本的に知性が低く、言葉も分からなければ、そもそも思考することもできないんです。
『空腹なぼくら』(友安国太郎/小学館)1巻より引用
その中で今回の主人公わたるは、死体なのに理性があります。これが良い事なのか?悪い事なのか?未だに僕は判断がつきません。
だって、こんな状態になっても死ぬことはできず、考えが巡るんです。きっとこれは肉体的なものではなく、精神的に苦痛なんだと思います。
こんな感じで。
『空腹なぼくら』(友安国太郎/小学館)1巻より引用
これって怖い思考だなと。
どう怖いのか?と聞かれると、わたるはこの世界を救おうとしていますが、実際には「人間を飼ってる」「我々の食糧危機」という表現をしている時点で、自分を違う存在として分けて考えている。ここが怖いですね。
ただ、世の中そんなにうまく運びません。
やっと見つけた女性は人間であった当時、恋に落ちた相手だったわけです。
『空腹なぼくら』(友安国太郎/小学館)1巻より引用
まぁ、漫画の世界だからこそなことかもしれませんが、こんな感じで物語は進んでいきます。
そして、展開が早い。
道中でまた別の人間たちを見つけることになりますが、わたるが歩く死体でありながら思考できることに理解を得られず、酷い仕打ちを受けることも、、そしてなんとか逃げようとしたところで、例の女性が子どもを産んでいるという(どれだけの期間、仕打ちを受けてきたんだ..)
『空腹なぼくら』(友安国太郎/小学館)1巻より引用
結局のところ、子どもの親は誰なのか??そして、わたるは食糧危機と表される状態を本当に救えるのか?良心の呵責を抱えても、しっかりと人類養殖計画を前に進められるのか?と。冒頭でも書きましたが、今までにないゾンビ漫画だと思います。
ぜひ読んでみて欲しいです!
それではまた明日!
最後に。
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