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結局のところメンタルが最強なら、なんでも上手くいくという教科書『ONE OUTS』
ぼくの好きな甲斐谷忍さんの作品。
読みはじめてからもう10年くらいになるんじゃないかなと思います。
あらすじ
沖縄で自主トレに励む“不運の天才打者”児島弘道。そこで彼は一人の男と出会う。120km/hそこそこの直球だけで、賭野球“ワンナウト”で無敗を誇る男。彼は名乗る。渡久地東亜と…。
この漫画についてまず伝えたいのは物語のベースは「野球」ですが、「仕事」にも置き換えられる非常に応用の利く内容が盛り沢山ということ。
それをわかりやすく例えられているところも魅力です。
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『ONE OUTS 1』(甲斐谷忍/集英社)より引用
むしろ「これは野球マンガなのか?」と思うほど、お金やギャンブル性の高い内容となっています。
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『ONE OUTS 8』(甲斐谷忍/集英社)より引用
少し話はそれますが、ぼくは面白い漫画はギャップで出来ているとよく言います。例えば三田紀房さんの作品だと「バカ×東大=ドラゴン桜」「高校生×投資=インベスターZ」「高校球児×お金=砂の栄冠」と表現できますよね。
この漫画も野球の話ですが、爽やかな高校野球とは違ってドロドロとした球団経営の裏側、お金にまつわる大人の私欲、といった全然優しげではないものが沢山出てきます。
主人公の渡久地東亜が球団に入団するときも本来の経歴では受け入れてもらえません。その結果オーナーに直接交渉するのが、“ONE OUTS”契約です。
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『ONE OUTS 2』(甲斐谷忍/集英社)より引用
これをOKするオーナーもめちゃくちゃ卑怯。腹黒過ぎる計算をしていたことがわかります。
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『ONE OUTS 2』(甲斐谷忍/集英社)より引用
こうしたお互いの駆け引きが、また、たまらないものです。でもここで大切なのは本質がブレていないということ。
さらにマンガの後半からはLチケットと呼ばれるものが導入されます。
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『ONE OUTS 15』(甲斐谷忍/集英社)より引用
これは明日からリカオンズ全主催試合で導入する入場券で、すでに販売されている前売りチケット、シーズンチケットを除き、全てのチケットはLチケットに切り替わると。
そして
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『ONE OUTS 15』(甲斐谷忍/集英社)より引用
さらに、Lチケットの特長は他にもあります。チケットの端にMVP TICKETと書かれた投票用紙が付属しているんです。
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『ONE OUTS 15』(甲斐谷忍/集英社)より引用
読んでもらえれば分かる通り、これはなかなかの仕組みです。
勝つしかないというシンプルなところに行き着きます。もちろんマンガだからまかり通るのも確かですが、読んでいると本当に勉強になるんですよ。
いま紹介した“ONE OUTS”契約やLチケットなんて、この漫画ではほんの一握りの出来事に過ぎません。全20巻を通して「渡久地東亜はどうして打たれないのか?」「渡久地東亜とオーナーとの戦い」そして「リカオンズをどう強くしていくのか」など、ボリューム満点の内容が続きます。
ぼくが一年に一度は絶対読み直しているおすすめの漫画です。
それではまた明日!
最後に。
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