十津川 舟ノ川 日裏山谷左又

ヤマレコ

車から歩き始めるまで

 前日の晩飯を家族と食べた後、勉クルーズさんをオウチで拾って、現地へ。R169は前回 通った時よりも走り易くなっており、高野辻への分岐を知らん間に通り過ぎて、あわててUターンして戻った。篠原集落を過ぎ、暫くで、凄い崩壊地、に見えたが、ゆっくり走れば問題なく通過できた。で、湯ノ又駐車地に着き、何を思ったのか、川を渡って日裏谷の右岸林道に車で突っ込もうとする俺。ゴチっ。あれ?あかんか。ギヤをRに入れ、アクセルを踏むがタイヤ空転。四駆モードに変えても無理。「あーーー、もう沢登りできひんやーん。おれ、あほーー」と思うが、しばらくして、ひいてもダメなら押してみな、で、前進すると進めて、川バシャバシャ渡って、クルーズさんに前後みてもらって、ひきかえして、スピードあげてつっこんだら、なんとか戻れた。ほっ。(このせいで、車体の底のプラッチックのカバーが外れた)

 その後、クルーズさんはハンモック設置に勤しむ。クルーズさんはノンアルなんで、俺は、一人で500cc 7%の缶チューハイをグビグビ。で、寝た。明け方、雨がパラパラ降ってきた。あと、ウェイダー?長ズボンを履いた釣り師が白の軽四で来てた。他は誰も居なかった。釣り師にしては珍しく、こちらに「どの谷に入んねーーん?」とか聞いてこなかった。

駐車地から林道終点

 歩き始めてスグの小枝谷を跨ぐところで、既に林道は崩壊。その後も、多数の崩壊地があり、少し緊張しながら、ザレをトラバった。が、結構、明瞭な踏み跡があった。滝屋さん(?)が よーけ来てるのか、それとも鹿の足跡なのか。

迷滝の巻き

 迷滝は、踏み跡を見つけた左岸から巻くことにした。岸壁基部の踏み跡をたどっていく。鹿の糞が多い。岸壁の高さが段々低くなり、回り込んでいって、滝頭の方向にトラバっていく。踏み跡には、ナタ目ぽかったり、笹が折れた跡がたくさんある。獣がささやぶを漕いでるのか、それともhuman beingなのか。やがて、滝頭近くと思われるところにきて、水の流れるルンゼを少し降りると、地面がスパっと切れていて、そこは壁で、それを降りると迷滝の落ち口のように見えた。で、降りずに上流方向nトラバれば、ロープを使わずとも谷床に立てそうやった。が、やはり、落ち口に立って、滝の高さを測定したいし、落ち口からの景色も眺めてみたいし!で、懸垂して降りてみると、40mロープがちょうどやった。が、もう少し下流側から降りれば、5m+15mくらいの分けて2ピッチでも降りれそうに見えた。つまり30mロープでもいけるやろってことね。

迷滝落ち口から標高1055mの二又まで

 懸垂して迷滝落ち口に立った後も スグにはロープを抜かなかった。その次の滝が登れるか見極めてから、ってことで、みてみると、水流の右岸際が登れそうやったんで、ロープ回収して、フリーで登る。途中、たわし発動。ごしごしごしごし。そういえば、この谷、塩ノ谷よりはフリクションがヨカッタけど、時々ぬめる時があり、油断がならなかった。で、まぁ登って、次、クルーズさんのシャワクラ写真を撮っててんけど、足がハマったとかで、動かなくなり、お助け紐を出して、ボディビレイでフィックス。で、クルーズさんは時間をかけて、アセンダーを使って登った。ボディビレイ中、水につかっていたので、かなり冷えてブルブル。で、次の滝は直登も出来るかもやけど、寒いんで却下で、左岸側をズルズルはいあがって、笹をもったりしてトラバって落ち口へ。
 そっから200m弱は平流で癒される。で、釜のある綺麗な7m滝を左岸巻きした直後、高い両壁のゴルジュの始まり。まぁでも、下からの見た目がスゴかった割には、右岸から簡単に巻けた。
 で すぐに二又。

標高1055m二又から大峰主稜線

 すぐに30mの下部が簾状になった滝に。なんか直登でけそうに見える。で、凹角の水流まともに登り始めて、その後左岸側を登り、途中の やや外傾したバンドで水流を右岸側に渡る。ここまでフリー。そっから先は登れそうな、でもいやらしそうな。
 クルーズさんは、左岸側から渡れないといってる。右岸側はクライムダウンできそうに見える。クルーズさんに、ロープを出して渡るか?と聞くと、ロープも立木もあるから懸垂で降りると言う。なので、俺はおれで、右岸側クライムダウンし、クルーズさんは左岸側立木で懸垂して降りた。25分ロス。で、下から左岸側を巻いたが7分で巻けた。
 ここからはホンマに癒し渓で、泊適地だらけ。泊まりで再訪したいと思わされる。小滝をこなしていくと、右岸側に稜線が近づいてくる。下山予定の尾根かな。尾根に上がっちゃおうかとも思ったが、まだ時間はあるので、大峰主稜線を目指す。前日雨やったせいなのか、主稜線直下、標高差100m地点まで水が流れていた。が、途中2~3回、伏流区間もあった。

トップリ尾の下山

 GPSとコンパスをしょっちゅうチェックしながら尾根を降りていく。出だしは分かりずらかったが、草原みたいなところに入り、わーーっと歓声を上げる。対岸の、おそらく、左俣尾?とかってとこにも木が生えてないエリアがあり、このトップリ尾と似た雰囲気。で、踏み跡が乏しい。人はあまり歩いてないんやろか。獣の足跡みたいなのを辿っていく。トラバースするところも多く、途中で左太腿が攣った。なので、久々のコムレケア服用。復活して、また歩き出す。草原が終わったあたりから尾根も明瞭になり、分かり難いところや尾根が向きを変えるところでは、新しめのピンクテープが頻繁につけられていた。最後、南に向きを変え、日裏谷右岸林道に出るまでは これでもかというくらいテープがついていたが、林道に降りる直前で見失った。が、とくに問題もなく林道に降り、駐車地へ。水浴びをしてから帰途に。
 2008年に元指導員、海豚さん、山口さんと俺の4人で、薬師見平の前のパーティー顔合わせ沢登り会みたいなので、ナメラ谷遡行時に この尾根の下部は利用した記憶があったんやけど、上部は通ってないと この日は思ってた。が、帰宅後、過去記録を確認してみると、当時も大峰主稜線からキッチリ辿っていた。が、違ったのは、雨天でガスっていたか、クリアな晴天だったか ということ。特に草原のところ、雨天時と晴天時で全く印象が異なる、ということを学べた。当たり前かもしれんけど。

遡行図

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