本が好きなのに、編集者や書店員になろうと思わないのはなぜだろう。

 みなさんこんにちは。
 今日は題名の疑問について、考えてみようと思います。

「本が好きだけど、編集者や書店員になろうと思わないのはなぜだろう。」

 この疑問を持っているのは、わたしだけでしょうか。意外と多いかもしれない……。自分の周りの本好きな人を見て思ったりもします。

 わたしは本が好きだけど、でも書店員になったことはないし、こんなに今の仕事が大変でも(独り言です)、それでも編集者とか自分の好きな領域に飛び込もう! とは思いません。編集者が楽だろうとかではなく、同じ大変さなら好きなことを、と試みてもいいのかなと思いますが、なぜだかそうはなっていません。

 もちろんわたしの周りにも本が好きだからという理由で、書籍関係の仕事に就いている人がいます。そういう方はそれぞれ、自分の特技や特性を活かして働いています。

 逆に、編集者や出版社に勤めている人で、読書が嫌いという人はあまり見かけません。もしかしたらいるのかもしれないけど、わたしが見てきた中では皆さん本の虫のような方たちばかり。さすがこの業界だなといつも感じます。

 題名の答えがもう出ているかもしれませんが、おそらくわたしのいう「本が好き。」と、業界に勤めている人のいう「本が好き。」には違いがあるのかもしれません。

 自分が大学院生だったとき、周りと比べて圧倒的に読書量が少ないのがとてもコンプレックスでした。周りには才能的に本を読む人がたくさんいました。それは量においても質においてもそうであり、衣食住読書ぐらい生活に入っているものでした。それが故になんとなく「わたしはここにいるのは違うのかも……」とずっと思っていました。おそらくそういう意味での読書に対する違いが、自らを出版業界に誘わない理由なのでしょう。

 それでもやっぱり本が好き。今ははっきりそう思います。いろいろあって研究職の道を諦めても、でもやっぱりわたしは本がなければだめだと思うようになりました。本が好きというか、言葉が好きというか、紙に文字が書いてあるってことが好きというか……。

 それってつまり本なんですけど……。つまり言いたいことは、本が好きというその中身は人それぞれ違ってもいいということです。本の何が、どういう風に好きなのか、それによって読み方も違ったり、楽しみ方も違うでしょう。たくさんのものは読めないけれど、本の中に出てきたある一節や一つの言葉がずっと自分のなかにある。わたしの本との付き合い方はそんな感じです。今は誰にいうでもないですが、本が好きだなとゆったりと思っています。好きなことは自分の好きのあり方でいい、そう思います。

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