癌治療の方向性を決めるのはとても悩ましい

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闘病生活が進む中、私は姉のがんに対して「何かできる事」を探し続ける日々でした。インターネットで情報を探していると…、つい目移りしてしまいそうな情報がたくさんあります。「何かできる事」がないか?、いくつか商品を買ってみたりもしましたが、当時の感想としては、商品を買ったからといって「自分は何もできていない」「何かサポートしたい」という気持ちはあまり拭えなかったと振り返っています。キリがないでしょうし、自分自身の経験から「これがベスト」という気持ちで買ったものでもないので、どこかしっくりこなかったのでしょう。
※もちろん医師や医療スタッフにも相談しました。結果的に便秘の悩みに役立つものもありました。

情報を探しているなかでも日々治療は進み、抗がん剤治療も一通り終わり、効果を検証する段階まで進みました。結果は期待した通りにはいかず、がんが小さくなったのは確認できたものの、劇的な効果は見られませんでした。
もともと姉は希少がんであったため治療方法もまだまだ研究段階のようで、
投与していた抗がん剤も、もしかすると効果が見込めるかも?というものでしたので、仕方のない結果でもありました。
※もちろん医師や医療スタッフの方からは事前にその旨の説明があり、本人・家族も納得したうえでの治療選択です。

厳しい前提条件や得られた結果により、姉は当初投与していた抗がん剤治療(点滴)の中止を決めました。最初は特に見られなかった副作用も治療後半には重症化してしまい、脱毛や吐き気に加えて白血球が著しく減少してしまい、家族とも面会ができなくなっていました。これらの事を総合的に考え、これからの時間を最も有効に活用するにはどうするのが良いのか?考え抜いた意思でした。家族の身としては当然ながら最も効果が期待できる治療方法の継続を望んでいましたが、本人の意思を聞くと私は反論できませんでした。受け入れるには時間がかかりましたが…。進行を和らげたり転移を抑えるためにも完全に治療をやめてしまうのではなく、定期的に通院する事や錠剤タイプの抗がん剤を試してみるなど、本人の意思を尊重しつつ、医師・医療スタッフ・家族で話し合いながら、今後の事を決めていくようにしました。

続きはまた書いていきます。

▼今回ちょっと補足です。
私はもともとインターネット広告やWebマーケティングの仕事をしていましたので、癌に関する情報のなかでも「広告」の判別がつきました。一般の方が書いたような原稿をつくり、その原稿内で効果効能を謳って最終的に商品購入を促す、広告とわかりづらい広告も多かったです。癌という領域に、広告とわかりづらい広告を出している企業にはガックリきました。名前を知っている大手企業も…。代理店などに外注していて、管理できていない可能性もありますが…。

最近はどうかな?と思って調べてみると、そのような広告は以前より少なくなった印象です。検索エンジンのアップデートか、企業側が掲載を取りやめているのか?一瞬URLが変わったりするもの(目視での確認はちょっと難しいですが…)や、campaignなどか含まれるURL、このあたりのものは広告の可能性が高くなります。

もう一点、広告とわかりづらい広告は食べ物や食事に関するものが多かったように記憶しています。医薬品・保健機能食品・食品(健康食品)という分類があるのですが、通常の食品(健康食品)では、特定の病気に対する効果効能表現は禁止されています。この点も踏まえると、効果効能を謳っている時点で「ちょっと…」と疑いの目で見たほうが良いかもしれませんね。
※参考URL:消費者庁の健康食品に関する情報

藁をもすがる精神状態でこのような情報を見ていると思われます。一息ついて後日もう一回考えてみると良いかもですね。


以上、広告に関する補足でした。

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