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【読了】ハック思考

こんにちは、かまです。

今回はこちらの本。

Kaizen Platform CEOの須藤憲司さんの実践する "ハック思考" についての本です。

ハック思考、つまり少ないリソースで大きな成果を得るための考え方のことです。

気になった部分を4つのトピックでまとめます。

1. ハック思考とは

ハック思考とは、リソースを変えずに成果を高めるための考え方です。

リソース(時間 × お金) → 成果だとして

→の転換効率を高める思考法がハック思考ということですね。

具体的なステップが以下の二つです。

①他人が気付いていないルールを見つける
②ルールのスキマに介入する(改善したり、知恵を適用したり)

具体例を次の章に書きます。

2. 真の因果(=本質)を見つける

あるビル管理者に対して、「エレベータの待機時間が長い」というクレームがきていました。

EV設計の専門家たちは増設や機種変更、新装置の導入といったコストがかかる解決方法をしか提案できず、議論は硬直しました。

そんな時、ある新人がすべてのフロアのEVの前に大きな鏡を置いてみてはどうか?という提案をしました。

その提案は実行に移されて、2週間後にはクレームはなくなりました。
(※本の具体例からの引用)

話を整理すると、以下のようになります。

◉問題「エレベータの待ち時間を減らしたい」

🔴専門家の提案「EV自体にコストをかけて物理的に時間を短縮する

🔵新人の提案「全フロアに姿見の鏡を設置する

「エレベータの待ち時間を減らす」という「問題」を🔵の案でなぜ「解決」することができたのか?

それは「待ち時間を減らす」という問題を「待ち時間と認識している時間を減らす」と置き換えたからです。「エレベータ待ち時間」を、「鏡を見て身だしなみを整える時間」に変換してあげたわけです。

1章のステップに当てはめると、
①他人が気付いていないルールを見つける
→待ち時間自体が問題ではなく、それが暇な時間なのが問題。

②ルールのスキマに介入する
→姿見を置いて、手持ち無沙汰な時間を解消する。

圧倒的にコストを減らして十分な成果を出した好例です。

本質を見つけて、問題を再定義することが重要なんですね。

3. 3つの引き出し

ただ、こういった"ハック思考"はすぐに出来るものではありません。時には奇抜な発想や偏った手法をとる必要もあります。著者も様々な経験をしてきたからこそ、柔軟な発想が出来るようになってきたと語っています。つまり発想の引き出しが必要になる、ということです。著者は三つの引き出しの観点から語っています。

①"視点"の引き出し
須藤さん曰く、視点には3つのパターンがあるそうです。
・鳥の目...広い視野
・虫の目...狭い視野
・魚の目...流れを読む、大局観

②"方法"の引き出し
著者は「言葉・身体性・お金と時間・組織・認知」の観点でそれぞれの例を紹介していました。

要は物事のメカニズムを理解して本質を捉えておくことです。社会で評価されているものや民衆の心を動かしたものの構造を理解して、何が良かったのか?と理解しておくことが方法の引き出しとなります。

③"勇気"の引き出し
個々の精神的な話になりますが、何事においても最初の一歩というのは重要であり、それには勇気が必要です。思い切り力とも言えます。

須藤さんは今まで、上司や同僚からもらった言葉を思い出すのだそうです。つまり、自分が「勇気をもらった言葉」はその後も引き出しから出せば、自分を奮い立たせる「後押し」になります。

4. 感想

以前読んだ「メモの魔力」と似ているなと思いました。前田さんはファクト→抽象化→転用の流れでメモをとると仰っていました。この流れが引き出しを作る作業であり、物事のルールを見つける作業にもなっていると感じました。
勇気の引き出しという考え方は今までなかったですね。勇気をもらえる自分だけの引き出しを作っていきたいと思います。

それでは。

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