見出し画像

デリーの街なかは、野良犬が多い。KHS周辺にもたくさんいるし、サブウェイ(地下通路)とか、バス停とか、ところかまわずゴロゴロしている。10年、15年前はこんなにいなかったはず、とか、妙にムチムチしてるな、とか、狂犬病は…? とか、毎日、犬を眺めながらいろいろ考えていた。G20開催で、デリーの空港〜中心部から、一時的に野良犬がいなくなったこともあった。 

KHS犬

この数か月でわかったこと。
・デリーの犬は、特にムチムチしている。グルガオン(ハリヤナ州)の犬は、野良犬らしく細身だ。
・いわゆるサクラ耳の犬がいる。避妊手術を施されているようだ。
・積極的に餌を与えている人がいる。
・基本的に、大人しくて呑気なワンちゃんがほとんど。うっかり踏まれても、すぐさま反撃して吠えたり噛んだりすることはない様子。
・狂犬病が疑われるような様子のおかしい個体には、今のところ遭遇していない。
・インド人は、基本的には近づく犬は冷たく追いやるが、撫で撫でして愛でる人も少数ながら存在する。
・少し寒くなった途端に防寒され始めた。
・飼い犬も、結構いる。ビーグル、レトリーバー、ボクサー系、パグ等々のブランド犬の散歩をよく見る。路上によくいるタイプの雑種と散歩している人は見かけない。

バス停犬

汚れとかダニとか狂犬病とか破傷風とか考えると、絶対的に「ノータッチ」を貫くべきなのだが、毎日毎日観察していると愛おしくて仕方なくなってくる。こんな過酷な環境の中、文句も言わずのほほんと生きている姿が尊い。

KHS周辺で、車で乗り付けて大量に野良犬に餌を与えている女性を何度か目撃した。ジャーキー的なフードと、ビニール袋に入れた手作りっぽい餌をバラ撒いている。餌を与えた後の袋が散乱していて、いや、犬もいいけど環境問題も考えようよ、と薄っすら思っていた。
この女性が路上でチャイを飲んでいたので、我慢できずに話を聞いてみた。どうやら、犬好きで、個人的に餌付けをしている「犬オバサン」らしい。連れの男性によると、サケートあたりを縄張りにしている、一部では有名人のようだ。「サクラ耳」は、やはり避妊手術の証で、KHS周辺は他の人がやっているようだが、彼女もサケート周辺では避妊手術のサポートもしているとのこと。
野良犬、野良猫問題は日本でもそうだけど、なかなか難しい。インド独自の事情もあるし、簡単に一つの正解には至れない。

防寒犬

ところで、彼女に、「あなた、ダージリンの人?」と言われたのはご愛嬌。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?