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メイドのお小遣い 其の二

ディワリ関連のイベントが概ね終了した土曜日の朝、玄関の呼び鈴が鳴った。誰も訪問予定はないし、網戸にしてあったので、そっと様子を伺うと誰もいない。「ゴミ回収だよー」のお知らせかな、と思って放置した。アパートの玄関は南京錠方式なので、居留守が使えなくて困る。外に南京錠がある=不在、外に南京錠がない=在宅、なのでごまかせない。
しばらくするとまた呼び鈴が連打される。出てみると、おなじみのメイド。「ディワリ(のお小遣い)ちょうだい」と言う。「この間あげたじゃーん」と言ってみるが、この間のはどうこう、とか、各ご家庭からもらってるんだ、とか言う。手元にカギ束を持ってカチャカチャいじっていた。おそらく、カギを預けて家事をさせている家庭があるのでしょう。
正直、先日渡した50ルピーは少なすぎたかな、とか、細かい紙幣がない、とかいろいろ考えつつも100ルピーを渡してみた。このアパートは一棟約20世帯×4棟あるので、すべての家庭から100ルピー集金したら結構な金額だ。一棟だけ担当してるのかもしれないけど。
まあ、このくらいでよいかな。おなじみの、「オマエがハッピーならオレもハッピー」というやつだ。

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