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父の日と義母の誕生日

6月20日は、父の日
そして、11月に亡くなった義母の誕生日でした。

朝、お線香をあげながら、

おかあさん
89歳のお誕生日おめでとう

おとうさん、父の日だよ‥…

色々な思い出があふれてきました。

義父の思い出

義父が62歳のときに、はじめましてのご挨拶でした。父より12歳年上。
大きな手は、職人さんの手。
手先が器用で、義妹が使っていた机‥…ライティングデスク‥…を加工した収納家具は、引き出しの動きや、ちょっとした棚が活用しやすく、50年経った今も我が家の宝です。 

水彩画も得意でした。
舞妓さんを描いたものが多かったのですが、日本髪の描写が繊細で、着物の絵柄や色がとても印象的な絵でした。残念ながら描いた絵は、残っていません。

二人めが宿ったという報告と、義父の脳梗塞で入院するという連絡が同時期でした。

コムラが良くかかって病院に行ったことで、早めの受診でした。
カテーテルを2度受けたものの、脳の血管のバイパス手術をすることになりました。術後の経過が思わしくなく左半身麻痺。
その後13年の間に、転倒から右足を切断しなくてはならなくなり、車椅子生活でした。
孫達に、車椅子を押してもらってのお出掛けは、笑顔がいっぱいでした。
エスティマの助手席が、義父の場所でした。
亡くなって13年が経ちます。

老人性肺炎
微熱が続く
なんだか咳き込む、食欲がない
受診すると、肺が真っ白
延命治療をしないと決断
余命1ヶ月
娘が高校受験、息子が中学受験の年でした。
千葉の両親が49日後、お墓参りに来てくれて、学校帰りの娘と待ち合わせしたときのことです。
娘のきょとんとした表情が気になり、どおしたの?と聞くと

助手席の窓ガラスのところで、おじいちゃんが、手を振ってたの。ものすごく嬉しそうな顔だった。
きっと、初孫の娘への思いから何でしょう。高校受験合格、がんばったなって喜んでくれたんだと思います。
義父の告別式は、娘の15歳の誕生日でした。おじいちゃんとおばあちゃんが揃っての誕生日は、最初で最期となりました。義父のプレゼントだと思っています。

いつも朗らかで、ありがとうを沢山言ってくれた義父でした。 

父の思い出

まだ、父のことを書こうとすると、目頭が熱くなリます。
子煩悩な父でした。
授業参観や面談にも来てくれました。
食べ物の好みも似ているので、帰宅すると先に帰宅していたのに待っててくれて、鍋を一緒につついた思い出があります。
愛犬のリキは、父が大好きでした。
父の傍らに居て、朝は、父を起こしに行くのが日課でした。

孫が産まれると、おじいちゃんじゃない!おとうさんだ!!と言い出し、孫が4人居るのですが、みんなおとうさんと呼んでいました。
孫詐欺の電話で、おじいちゃんと呼ばれ、おまえは誰だ!という武勇伝もありました(笑)
お茶とお漬けものフルーツ、和菓子‥…特にあんこが好きでした。

認知症
アルツハイマーとレビー小体型の合併症でした。
レビーの筋肉萎縮から転倒。
左上腕を、骨折。 
糖尿病だっため、手術が出来なくて入院でした。
入院中にインフルエンザに掛かり、肺気腫だった父は、肺炎を起こしました。
ソーシャルワーカーさんとのお話で、栄養をどうとるかの説明もありました。胃潰瘍で胃をとっていた父には、胃瘻は、出来ないためかなり辛い状況でした。
2度の危機を乗り切ったものの、2020年2月14日の朝、なくなりました。 

父に、おじいちゃんは、東京オリンピックの年の2月20日に亡くなったので、おとうさんは、東京オリンピック見なくちゃね。
と言うと、笑っていた父を思い出します。
オリンピックの開会式は、父の誕生日の7月23日
パラリンピック開会式は、義父の誕生日の8月24日です。
偶然ですが、忘れられない日となりそうです。

父が私に残してくれたものは、娘たちへ送ります。

義母の思い出

義母が58歳の母の日に、はじめましてでした。
母の日のプレゼントは、何が良い?
渋谷を歩きたい!
義妹が連れて来てくれて、ロフトで待ち合わせでした。
ピンクのTシャツにGパン。
母より8歳年上、伯母と同い年。
気持ちも若くて、ビックリでした。
保育園で調理師として働き、その後、福祉施設の調理師をしていました。
子ども好きで、義母の作るドーナツは、大人気だったそうです。
健脚で、旅行も好きでした。

義父の脳梗塞から、毎日義父と二人三脚で頑張ってました。
義父の車椅子を、押して歩いていたことから、義父が亡くなったあと、ひとりで歩くことが出来なくなっていて、私達も慌てました。

義父を、
おとうさん、ありがとう!
そう言って送り出した義母。
素敵でした。
私も、そうありたいと思いました。

6月20日

今年は、思い出とゆっくり過ごしました。
語り尽くせない思い出が沢山です。
記念日に思うことで、寄り添える。

そんな一文字がうかびました。

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