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カラリパヤットゥの武器術

カラリパヤットゥというと、一般的には、様々な武器を巧みに操るパワフルな武術、というイメ―ジがあります。地元ケーララでは、伝統芸能を通して健全な心身を育んでほしい、という思いを込めて、親が子供を道場に通わせることが多いです。さらに、男の子の場合には、憧れの武器「盾と剣」をいつか扱えるようになりたい、という気持ちがかなりあります。お稽古の最中に、小さな男の子たちが、武器を見ながら楽しそうにおしゃべりしているのをよく目にします。道場の壁に立てかけられた武器類は、非常に神聖なもので、むやみやたらに障ることは許されません。よく、西洋人などが、軽い気持ちで道場にお稽古に来て、軽率に武器を手にする光景を目にするのですが、実はやってはいけない行動です。武器を手にするのは、グルッカルの許可があってからです。さらに、武器のお稽古を始める前には、武器を手にしてプータラとグルターラ、他3隅にある祭壇(北西・北東・南東)をまわってお祈りをしてから、毎回武器のお稽古を始めることになっています。
武器のお稽古は、身体訓練法のお稽古を一通り終えてから、まず最初に木製の武器術から習い始めます。
そして、長い年月をかけて木製の武器類をひととおり習得してから、初めて、鉄製の武器術を習うことができます。

         盾と剣のかっこいい演武(ニディーシュ先生と二ディン先生)

武器術クラスについて

私達の教室では、身体訓練法のクラスと武器術クラスはわけて指導しています。武器クラスについては、ロングスティック、ショートスティック、オッタのクラスを開催しています。
カラリパヤットゥの体系的な訓練段階の第一段階にあたる身体訓練法のクラスで、動物のポーズやキックに馴染んでから参加するようおすすめしています。
ですが、スティックロテーティングのクラスだけは、未経験、初めての方も参加を歓迎しています。
スティックロテーティングでは、スティック捌きに必要なグリップの仕方、手首や肩関節の使い方などを学びます。このトレーニングを行うと、肩甲骨の中心や背骨を意識して使うことができるようになります。さらに、関節がほぐれて柔軟になる、肩こりの解消にも良い、という声を聴きます。武器に興味がなくても、トレーニングンの観点から習得できる利点もたくさんありますので、興味のある方は、未経験でも、お気軽にご参加ください。

スティックロテーティング(冒頭のソロ)
2019年5月3日公演のエンディングとして、当日即興で振付したメンバー紹介の様子です。ロテーティングに続き、槍、オッタを使った動きが続きます。

1月の武器クラス
1月8日(日)スティックロテーティングと腕裁き
1月22日(日)オッタ
1月29日(日)ロングスティック
クラスの参加は以下のサイトから、ぜひ詳細など、ご確認ください。
よろしくお願いします。


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