かくサトウ

文章を書く佐藤、格闘する佐藤、それがかくサトウ。 読書/小説書き/格闘技/文芸サーク…

かくサトウ

文章を書く佐藤、格闘する佐藤、それがかくサトウ。 読書/小説書き/格闘技/文芸サークル 喫茶ボルツマンやってます/暗◯通信団のメーリス入ってて何か書いた。 ボードゲームやマーダーミステリーもやる。

最近の記事

文学フリマ東京38の設営ボランティアをやった話【最後の箱 東京流通センター】

1.はじめに 僕はどちらかというと、あんまり協調性もない人間だ。大人数ではしゃいだりだとか、お酒を飲んで大声を出したりだとかの明るい行為が好きではない。仄暗い人間だ。  それでいて、物寂しくなるときがあって、完全に無視されたり、ほっとかれてしまうと、それはそれとして孤独で妙に心がそわそわしてしまうこともある。  孤独が性に合っているのに、完全に孤独になってしまうと、頭がおかしくなってしまう。そういう面倒くさい人間性をもっている。  さて、僕は高校生くらいから現在に至る

    • 『量子力学の祖父 ボルツマンの文学作品』(オッペンハイマー外伝)

      はじめに   ――すべては確率で支配されている。映画『オッペンハイマー』でも台詞として何度も出てくる言葉だ。これは原子・分子が確率においてダンスをしているという事実だ。現在では自明というべく世間に広まっているが、実は20世紀でも科学者はこの事実に悩み、考察し続けたのは、あまり知られていないのではないだろうか? それくらい、重大で悩ましい事実だったのである。我々が見ている全ての「モノ」が原子という粒々で出来ている。そんな事実は、もはや現在では小学生でも知っていることなのに。

      • 夜光虫

         赤潮の原因となるプランクトンには夜になると光るものがあるらしい。日中は忌み嫌われ、据えた臭いをするプランクトンが夜になると美しく青白く発光する。そして彼らの光は熱を発さない冷たい光だ。  薄暗い部屋の中で、パソコンの青褪めた冷たいディスプレイに齧りついている。ふと自分が夜光虫になった気分で惨憺だ。大学2年の夏休み、つい、うっかり昼夜逆転してしまい18時に目を覚ます生活をしていた。    原付バイクで、深夜に当てもなく彷徨ったり、誰もが寝静まった時間に月明かりの下でお酒を煽

      文学フリマ東京38の設営ボランティアをやった話【最後の箱 東京流通センター】