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映画を見に来ただけなのに /『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』

※この感想はネタバレに触れています。っていうか全部。

映画見ながら「ここがひどい」とツッコめる箇所が5分に一回、いや3分に一回はあるので、118分の上映時間中に39回ツッコめる計算だけど、上映中はお静かに。

一言で言えば、全員がバカ。
主人公の加賀谷は留置場の囚われの殺人鬼ウラノのいうことをホイホイ聞いてネット接続可能のパソコンを与えちゃうわ、監視している刑事はスマホで競馬予想を見ているわ、ウラノがネットでなにやってるかミラーリングで監視している割にはウラノから「メールしました」とか初めて聞いたようだし、Mという真犯人と被害者のメールの全部を加賀谷は音読して親切に読んでくれるし(画面にも文章出てるのに)、神奈川県警のサイバー犯罪対策室の室長の飯尾は勤務中にエロサイト見ていて自分の「SocialBook」(劇中におけるfacebookのようなSNS)のアカウントが誰かに乗っ取られて慌ててるし、神奈川県警のホームページも乗っ取られるし、その抗議で市民が県警に押し寄せるし(普通そんなに多くの人が県警のホームページなんて見てないだろ)、ウラノはスープにハエを入れたりと小学生レベルのいじめをしてくる刑事を簡単に殺して逃亡しちゃうし、監視カメラがあるけど誰も見てなくて、逃げたウラノに神奈川県警のだれも気づかなくて、ようやく気付いたのが血痕をたどっていった飯尾一人だけだし、その報告ではじめて管理官が「いそいでウラノを探せ!」と言っちゃうし、そもそも管理官なにもしてないし、警察内で金髪のウラノを見つけた加賀谷が「ウラノー!」って叫んでそのまま見ているだけで逃しちゃうし、ヒロインの美乃里は自分のスマホが乗っ取られていることも気付かないし身に覚えもないけど勤め先は「ITガーディアン」という名のIT系の会社だし、乗っ取られた美乃里のスマホの中の写真は自分の写真ばかりで加賀谷の写真一枚もないし、会社員なのにやってることは恋バナの愚痴を吐くことと社長にコーヒー入れることだけだし、真犯人のMに狙われてる美乃里を「俺が守る!」といった加賀谷は美乃里の警護をたった一人に任せるからまんまと美乃里は誘拐されるし、加賀谷は誘拐された美乃里を追って東名を走り管理官に「応援お願いします!」と連絡したのに応援来ないし、そもそもポスターに「愛する人をスマホから守れますか」って書いてるけどイヤイヤ殺人鬼から守れよと思うし、なんだかんだすったもんだしたあげくに事件が解決して海岸で加賀谷が「おれ、美乃里とずっと一緒にいたい」とか言って「断る理由がある?」と美乃里と加賀谷がキスをして周りの保育園児から「チューだ!チューだ!」とからかわれるし、そもそもスマホを落とすことが事件となにも関係ないしで、映画を見に来ただけなのになんでこんな精神的被害に遭わなければならないのかと自問自答して上映時間まで時間が迫って映画館までダッシュした自分を慰めたい。

キャストに関しては何も言いたくない。

鑑賞日:2020年2月25日

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志賀晃の同名ミステリー小説を映画化し、北川景子主演でヒットしたサスペンス「スマホを落としただけなのに」の続編。中田秀夫監督が再びメガホンを取り、前作に登場した千葉雄大演じるトラウマを抱えた刑事・加賀谷を主人公に、あの連続殺人事件から数カ月後の新たな事件が描かれる。長い黒髪の女性ばかりが狙われた連続殺人事件の解決から数カ月後。同じ現場から新たな身元不明の死体が発見された。捜査にあたる刑事・加賀谷は、かつて自分が逮捕した連続殺人鬼・浦野のもとへと向かう。獄中にいる浦野が口にしたのは、浦野が師と仰ぐ「M」というダークウェブ上に存在する謎の人物だった。一方その頃、加賀谷の恋人である美乃里に謎の男の影が迫っていた。前作に引き続き浦野役を成田凌が演じ、「乃木坂46」の白石麻衣が新たなヒロインの美乃里に扮するほか、鈴木拡樹、井浦新らが共演。前作の主役カップルを演じた北川景子と田中圭も特別出演。
公開日:2020年2月21日
2020年製作/118分/G/日本
配給:東宝


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