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第91段「いい番組もくだらない番組もあるのが自由」

テレビ番組見てて思うけど、最近プロデュース力と演出力が乖離してる番組が目に付く。こんな凄い人が出てるのに演出がその人を活かしきれてないというか(逆もあるけど)。
概してコンプラとマーケティングを気にすると、演出の方が劣化しやすいんだろうな。
各所に当たり障りの無いように作るから。

本当はプロデューサーが突飛で奇抜な独創的な演出を外部から死守しなきゃいけないんだけど、プロデューサーが外部や上部を気にしすぎて、結果その矛先が現場の演出の萎縮に向かう。
つまりつまらないって圧力が結果モノゴトをよりつまらなくするんだと思う。どれだけ企画を自由に泳がせられるか?

文句を言って改善されることより褒めた方が伸びることの方が圧倒的に多いと思う。
おもしろいって褒めれば本当におもしろくなるし調子いいねって言ってれば結果調子も上がって行く。
作品のクオリティと作り手のモチベーションは大体同期してるから、作り手をクサすことが実は一番クオリティを下げる。

「テレビ比べてネットメディアの方が自由だ。忖度なくやりたいことがやれる。」
そんな言舌をよく聞くけど、実は逆のケースもあります。
なぜならYouTube、Amazon、Netflix、全部ただの民間企業です。
なので企業の一存でコンプラと忖度が恣意的に決まるので、
実は公共の放送よりもコンプラが厳しかったりするのです。
「ネットの方が自由」は実は実体のないイメージだと思うのです。

・・・と僕はあるネット企業の幹部に聞いた。いつでもレギュレーションを会社の都合(利益)で変更できるのだと。
つまり放送が(良くも悪くも)公共という自意識で培ってきた演出の自由は、関わる全ての人で守らない(育てない)と本当に滅んでしまうと思う。

いい番組もくだらない番組もあるのが自由。

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