人を育てるための最大の動機付け
上司や管理職のバイブルとして世界的なベストセラー
寓話形式で、短時間に人を育てる秘訣がまとめられた一冊
ざっくり言うと
- 1分間マネジメントは目標、称賛、修正をすぐに1分間でおこなう
- 人の最大の動機付けはフィードバックである
- 理想のマネージャは厳しくやさしい
1分間マネジメントは「目標」「称賛」「修正」の3つの秘訣がある。
1分間目標は、1分間でマネージャーと部下が行う目標設定である。簡潔かつ具体的な目標設定をする。目標と評価基準は1〜2段落にまとめる。
またマネージャーはすぐれたパフォーマンスとはどういうものかを示してみせる。
大切なのは目標を設定した本人が、現状と目標を確認し、自己管理できるように促すこと。
1分間称賛は、部下の正しい行動に気づいたら、それをすぐに具体的に称賛することである。
部下に正しい行動とは何かを伝えることができる。
極力自分で問題を解決させて、称賛を自分の力で勝ち取ったと思わせることが部下の自信につながる。
1分間修正は、ミスや期待どおりの行動がみえなかった時になるべく早く行う。まずは事実を確認し、ミスを具体的に検証する。
そして、それが結果に及ぼす影響について、自分がどう感じているかを伝える。
その後、少し沈黙をして、ミスについて考えさせる時間を与える。
最後には、ミスは取り返せることを伝え、信頼や人間として評価していることを伝えて励ます。
この3つの1分間マネジメントは、部下に明確な目標とフィードバックを短時間で与え、効果的に自己管理と成長を促すことができる。
人間にとっての最大の動機付けは結果に対するフィードバックである
目標を毎日短時間で見直し、現在の行動と目標が一致しているか、確認できるようにすることが生産的な行動のための基本である。
すぐれたマネージャーは、厳しくやさしい。ミスをした部下には、学びを促すが、自信を打ち砕くことはしない。行動と人間としての価値は別々に扱い、個人攻撃に陥らないようにする。
マネージャーが目指すべきは部下自信がマネージャーとなり、マネージャーがいなくても成功できるようにすることである。
感想
旧来のマイクロマネジメント、放任主義、無機的な数値目標だけのマネジメントのいずれとも異なり、情緒的すぎることもない人を育てるマネジメントの秘訣がわかりやすくまとめられていました。
近年、「主体性のある人材」「自走できる人材」というのが、求められる人材の常套句になっているように感じるけれど、
マネージャーがその言葉を濫用して人を育てることを放棄してはいけないと思います。
どれだけのハイパフォーマーであっても、新人であっても何らかのフィードバックが的確に得られるような仕組みは、より生産的な行動を促す上は欠かせないことです。
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