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舞台照明家から、電気工事会社を経て、現在はWebサービスのPM 元陸上自衛隊予備一等陸…

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舞台照明家から、電気工事会社を経て、現在はWebサービスのPM 元陸上自衛隊予備一等陸曹(情報処理)/災害ボランティアコーディネータ ダンスと音楽、インターネットが好きです。

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最近の記事

CHAOS Report2022 要約・意訳-よいプロダクトを生み出すためのヒント

これはなにグローバルな調査機関The Standish Groupによるソフトウェア開発に関する調査レポートCHAOS Report2022 Editionの要約とその内容の考察をまとめます。 こんなひとにおすすめソフトウェア開発/プロダクト開発のプロジェクトに従事するひと プロジェクトを成功に導き、よりよいプロダクトを生み出したいとおもっているひと CHAOS Reportに興味はあるけれど、長大な英語レポートを読解する暇がない CHAOS Reportとはなにか調

    • 「協働」を阻害するもの

      こんにちは さて、今回はよく耳にする「協働」について縷々書き留めたいと思います。 これは、私の雑多の思考を整理し、文章力と表現力を培うための鍛錬でもあります 先には組織で協働を育むためになにかアクションにつなげたいと思っていますが、現状の乱筆は何卒ご容赦ください。 協働されていない状態とはなにか「協働」、「一致団結」、「One Team」・・ こういった否定の入り込む余地のない大きく美しい言葉は、結局曖昧なものになって何も言っていないのと同じ状態になりがち こういう時は

      • 「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」要約・読書メモ 後編

        こんにちは 前回の記事 に引き続き、後編として11章〜15章までを簡単なサマリと私自身の考察も踏まえて共有させていただきます。 第11章 「データ、舵を取れ!」要約価値を証明するな価値を創れ  ユーザーに対して価値を作るという動機ではなく、ユーザに対して理論的に価値を提供できることを同僚に証明する目的で実験が行われている場合、実験はうまくいかずインパクトを生み出しにくいものになる。 成功した実験の背景にある動機は、「小さなものをリリースし、ユーザの価値になっているかど

        • 「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」要約・読書メモ 中編

          こんにちは 前回の記事 に引き続き、こちらの書籍の6章〜10章までを簡単なサマリと私自身の考察も踏まえて共有させていただきます。 第6章 ユーザーに話しかける(あるいは「ポーカーって何?」)要約必読のポイントと考察ユーザーにあなたの仕事を依頼してはいけない  OXOのリサーチャーが「計量カップに求めることは何ですか?」と顧客に質問すると、一見筋のよさそうな特徴がスラスラとリストアップされた。 一方で実際に計量カップをつかってもらうようにお願いすると、みな一貫して目盛り

        CHAOS Report2022 要約・意訳-よいプロダクトを生み出すためのヒント

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        • 読んだ本
          17本

        記事

          「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」要約・読書メモ 前編

          こんにちは。 本日はこちらの一冊をご紹介させてください。 最近読んだプロダクトマネジメント関連の書籍では一番のお気にいりです。 よくあるフレームワークやベストプラクティス集ということではなく、まさに組織のプロダクトマネジメントで直面する「厄介な」現実を表現しつつ、それに奔走するプロダクトマネージャを鼓舞するような内容で、みなさまにも強くおすすめしたい一冊です。 ここでは、全16章からなる本誌のうち、前編1章〜5章までの簡単なサマリと私自身の考察も踏まえて共有させていただき

          「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」要約・読書メモ 前編

          要約「人が増えても速くならない〜変化を抱擁せよ〜」

          こんにちは 本日は最近読んだ書籍の中から、みなさまにおすすめしたい一冊 「人が増えても速くならない  〜変化を抱擁せよ〜/倉貫義人」 について一部要約しご紹介したいと思い ます。 この書籍で語られている内容は、私がこの業界に従事した当初、いえそれ以前から何度となく言及されつづけていた課題について、非常にわかりやすく言語化されています ビジネス・テックいずれの職種を問わず、プロダクト開発のプランニングに関わる方には是非おすすめしたい内容です もし、この記事で興味を持た

          要約「人が増えても速くならない〜変化を抱擁せよ〜」

          大規模プロジェクトにおけるコミュニケーションの考察

          一般的に大規模で不確実性が高い場合にプロジェクトは難易度をますものです これはなぜか。これをうまく制御するにはどうすれば良いのか、分解して考察をしてみます 大きな組織に働く慣性を知る大きな組織やプロジェクトには、慣性がはたらくものです。 みんなも覚えているでしょう 「車は急にとまれない」 これと同じように大きな組織は急にとまれない。進路変更でさえも慎重さと規律が求められます。 一方で物事の不確実性が高い状態では、変更が頻繁に起こります。変更に機敏に柔軟に対応できない

          大規模プロジェクトにおけるコミュニケーションの考察

          仕組み化の仕組み

          はじめにあらゆる業務や組織の中で、仲間と仕事をする際にはなんらかの「仕組み」と呼ばれるものが存在しています。 それは、制度、プロセス、ガイドライン、ルール、メソッドなどと呼ばれたりします。 また、私たちが向き合っている「プロダクト」や「サービス」も顧客の課題を解決しながら、価値を創出する仕組みだといえます。 これらは常に新しいものが生まれ、改変され、さらにそれは設計者の意図を超えて変質したり忘れ去られたりするものです。 組織、集団がなんらかの問題に直面したときや、環境や

          仕組み化の仕組み

          優先順位付けとバックログ

          はじめにあなたの目標はなんですか、そのために今日何をしますか 組織戦略レベルからチームの日々のタスク、ひいては個人のToDoまで 時間、リソース、資金などに限りがある以上、すべてにおいて優先順位付けが必要です なにをして、なにをやらないか この判断を素早く妥当に行うことが命運を分けます あんなこといいな こんなこといいな 夢を叶えてくれる猫型ロボットはまだいない I am NOT User 私たちはユーザーではないのだから 「なにをしたい」より先の世界を目指しましょう

          優先順位付けとバックログ

          サイロ化の誘惑に立ち向かうということ

          サイロをつくるニンゲン サイロ化を防ごう これはあらゆる組織において、何年も前から警鐘が鳴らされ続けていたことです。 セクショナリズムが蔓延し、情報連携が滞り、硬直していて柔軟性がない組織 誰しもが大企業病と言って嫌い、さまざまなプロセスやツールがこの課題に立ち向かってきました。 「情報の流れを見える化して、組織間のコラボレーションを促進して、サイロ化を防ぐ・・・」 というような常套句は何年も前から、コンサルタントやITベンターが繰り返し使い続けています。 では、

          サイロ化の誘惑に立ち向かうということ

          PdMにもオススメしたい「具体⇔抽象」トレーニング

          本日はこちらの書籍について とても示唆に富む内容だったので、特にプロダクトマネージャーやビジネスパーソン向けにおすすめしたいポイントをピックアップして簡単な感想とともにまとめます。 要約物事の優先順位を決めたり、変化に柔軟であるためには具体的な視点だけでなく、抽象度を高くする必要がある 問題発見(Why)は抽象化された川上、問題解決(How)は具体化された川下。これは、それぞれ異なる価値観によって議論される 価値観のギャップを埋めるためには座標軸をもつこと、前提条件を

          PdMにもオススメしたい「具体⇔抽象」トレーニング

          「みんなで決める」のむずかしさ 組織の意思決定の課題と考察

          これはなに センスとアドリブと伝統を重んじる舞台芸術業界、安定重視と組織間調整の超保守的上場企業、KKD(勘と経験と度胸)ドリブンの零細建設業、理詰め地獄のコンサル会社、レペゼン階層型組織の自衛隊、個人の自由意思と倫理と葛藤の集合体である非営利団体・・ 色々な形態の組織を経験してきましたが、組織の意思決定 に関しては常に迷い、悩み、試行錯誤を繰り返してきました。 その経験と、文末に紹介します参考書籍から学んだ内容と気づきをまとめてみます。 こんなひとにオススメ- 意思決定

          「みんなで決める」のむずかしさ 組織の意思決定の課題と考察

          2020 Retrospective/振り返り

          こんにちは。歴史にのこるような変化のおおかった2020年も終わろうとしています。昨年同様に、私の2020年を振り返ってみようと思います。 まずは例年同様に五省から 【五省】 五省とは、旧大日本帝国海軍の士官学校で用いられた訓戒。 軍事系のゲームなどで頻出するが鈴木はミリオタではないですよ! 一 至誠に悖(もと)るなかりしか〔誠実さや真心、人の道に背くところはなかったか〕 二 言行に恥づるなかりしか〔発言や行動に、過ちや反省するところはなかったか〕 三 気力に欠くるなかり

          2020 Retrospective/振り返り

          ひとはなぜ戦争をするのか

          「終戦の日、何かしないの?」 予備自衛官という立場がらかそんなことを友人に聞かれましたが、特段この日になにか役割があるわけではないです。 ただ、民間人であり、軍人でもあり、戦争体験者ではないけれど、戦争体験者の祖父母をもつ世代の一個人として、今日は「戦争」についてすこし考えてみたいと思います。 ひとはなぜ戦争をするのかかつて、アインシュタインとフロイトが挑戦したこの問い。 フロイトの言うように人間の本能的な欲動である、エロス(愛や保持に対する欲動)とタナトス(破壊や暴

          ひとはなぜ戦争をするのか

          安心と安全について 防災防衛マンのつぶやき

          はじめにおつかれさまです。Webプロデューサーときどき自衛官のKakudoです。コロナ禍の夏いかがお過ごしですか。 以前のようにみんなが安心して過ごせる日常は戻ってくるのでしょうか。 安心•安全は古くからよく耳にするフレーズですがその解釈は多様であり、興味深い言葉です。 いつまでも、この言葉が取り上げられるのは、人の社会が常に「安心」と「安全」を追求しつづけているということなのかもしれません。 私も職務上、日常的にサービスの安全とユーザの安心について考える機会があります

          安心と安全について 防災防衛マンのつぶやき

          女性が好きな無神経なおじさんのはなし

          2年前こんな記事を書いていたのを、通知がきて思い出した。 さて、あれから自分はどう変化できただろうか。 相変わらず昭和生まれの古い価値観は自分を支配して所謂アンコンシャス・バイアスは存在しているように思う。(自衛隊なんかやってると余計である) 女性だってビール飲むし、男性だってカクテル頼むぜってハイネケンの動画。 こういうクールなユーモアが好きだな。 「女性に手をあげてはいけない。女性は労らなければいけない。」 「それができるくらいに男は強く、優しくなければいけない

          女性が好きな無神経なおじさんのはなし