ファーゴの夜　2024/03/26

日記

・『ファーゴ』を観た。

・ミネソタ州ミネアポリス。義父が経営する自動車販売店で働くジェリーは自身の借金返済のため、妻の狂言誘拐を計画するが、予期せぬトラブルによって実際に3人の死者が出てしまう。歯車が狂った計画は止まることなく進み続け、やがて女性警察官のマージが捜査に乗り出すが……というおはなし。

・狂言誘拐の計画が何ひとつとして上手くいかず、どんどん死者も出始めて……というコメディサスペンスではあるけど、それがコミカルに描かれるわけでも、深刻に描かれるわけでもなく、放っておいたらそんな感じになっちゃいました……くらいの温度感で描かるのが面白い。全体を通してそこまで前のめりになって観るような場面もなく、たまに会う知り合いの話を聞くような距離感で観た。豪雪地帯だからみんな厚着をして、モゾモゾ動きながら人を殺したり、事件を捜査したりしているのがなんか良い。

・悪人たちが跋扈する物語の中で良識と善良な心があり朗らかに捜査を進めるマージの存在がかなり嬉しかった。こういう映画って登場人物全員どうしようもなくて、揃って破滅していくようなものが多いので、常識人が1人いるだけで妙に安心する。警察がこんなにもちゃんと正義を全うしているブラックコメディも珍しい気がする。小さな街で夫と寝落ちするまでテレビを見たり、一緒に朝ご飯を食べたりする尊さが犯罪映画だからこそ、しみじみと伝わってくるのが上手い……！

・夜に兄を車で40分くらいの某所へ送った。といっても、私は後ろに座っていただけで運転は母がしたのだけど。良い感じの夕飯を食べるらしかったので、おこぼれに預かろうと思いついて行った。

・雨が降っていて想像していたよりも寒く、さらに行く予定だったお店が休業日でかなり絶望的な気分だったけど、パッと選んだラーメン屋さんがおいしかったので良しとする。

・帰りに兄の友人を乗せて家まで送り届けたのだけど、どんな音楽を流せばいいのかわからなくて咄嗟にマイケル・ジャクソンを再生してしまった。なんか、一番当たり障りない気がして。車内DJの腕を鍛えていきたい……。

・本当にそろそろ、そろそろ暖かくなっていただくことはできないか……。困ってるんです。お願いします。