見出し画像

怪物だれだ 2023/06/14

日記


・『怪物』を観てきた……。

・楽しみすぎて予告編とかあらすじとかの前情報を一切仕入れずに行ったのだけど、それが正解だった。「わからない」という状態で見たほうが作品に深く没入できると思う。ジャンルすらわからない方がいい。そういうわけで、何がネタバレに繋がるかわからないので内容には触れられない……。

・でも、ちょっとは触れちゃうかも。

・まず、観ていてこれは「ぜいぜい」の人たちの物語だと思った。今週のオモコロウォッチで原宿さんが話していた、「ぜいぜい」を登場する人々全員が抱えている。ある一面から他者が不寛容や不誠実に映ったとしても、その人にはその人にしかわからない「ぜいぜい」がある。だから何をしても許されるべきとかそういうことではないんだけど、ただみんな「ぜいぜい」で生きていることは頭の片隅に留め置かなければならない。親も「ぜいぜい」だし、教師も「ぜいぜい」だし、子供も「ぜいぜい」だし、校長も「ぜいぜい」。でも、誰もそれには気づかないし、自分でも気づけない。だから自分の切れて切れて擦れた息を他人に吐き出し続ける。

・あと、これは内容的なところに踏み込みかねないからぼかして書くのだけど、「"今"観るべき映画」だなとも思った。というか、今観るべき映画であってほしい。10年後20年後にこの映画を観て、物語の核となる部分に関して今日と全く同じように共感したり、反省したりしていたらそれはかなり絶望的なことだ。今しか味わえない、あくまでも今を描いた映画であってほしいし、いつかは必ず「過去を描いた映画」になってほしい。後半のギミックが10年後も活きるようでは嫌だ。


・映画館を出てすぐにシナリオブックとノベライズ本を買った。早速シナリオブックを読んだら、映画ではカットされたシーンがかなり多くあり、しかもそのどれもが読んでいるとかなり重要なものばかりだったので驚いた。シナリオブックを読んだ後に映画本編を反芻すると、わかりやすくなってしまいそうな部分を意図的に排したのだなとわかる。映画で靄になっていた部分がシナリオだとすっきり明瞭になっている。観ていて疑問に思った部分はシナリオブックを読めばだいたい理解できてしまう。



・映画を観た後、家族がふぐを食べさせてくれた。心細くなるほど小さいけど、うまい。


・うまアイスも久しぶりに食べた。


・帰りにSixTONESの新譜『こっから』を買った。


・なんかバタバタしていて最近は全然映画観てなかったな。最後に観たのがちょうど1ヶ月前だった。もとよりたくさん映画を観ていたわけではないけど、1ヶ月も空くことはなかなかない。でも、久しぶりに観た映画が『怪物』で良かった。心底、映画って良いなぁ……と思えた。


・寝る。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?