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画面の向こうのアフガニスタン/はじめに


8月15日

我が国では、太平洋戦争で帝国日本が連合国に降伏した「終戦の日」として、各地で戦没者への慰霊が行われ平和への思いを新たにするというのが位置づけです。
一方で、2021年のそれは南アジアのアフガニスタンでアメリカや我が国を始め西側諸国が支援した共和国が崩壊してタリバン運動=首長国が権力を奪取した日となります。

アフガニスタンのオワコン化

1979年のソ連侵攻と撤退。ムジャヒディン政権とタリバン政権の成立。9.11からのアフガニスタン紛争と戦場となった場所と暴力の濃淡こそあれ40年余りの間紛争下にあり、元々脆弱だった政治機構がズタズタとなり復興もままならないというのがアフガニスタンという国になります。
GDPでは世界最貧国、人道危機下で注目を集めたのは人命ではなく大仏破壊だったりする透明化された国です。ミリタリー趣味者、紛争好事家からすると「反政府ゲリラVS共産国家」「軍閥」「ソ連軍を蹴散らすマスード」「民兵」「再建された東側と西側がミックスされた軍」と非常に興味をそそられる要素に溢れていました。しかしながら、2021年の共和国崩壊とタリバンによるパンジシール州討伐からは大規模な軍事衝突もおさまり紛争地としてようやく『終わったコンテンツ』となりました。

わたしとアフガニスタン

9.11のツインタワー崩落から米軍によるアフガン侵攻を報道で目の当たりにしたのが、私がアフガニスタンを知ったきっかけです。タリバン運動の旗揚エピソード「戦場で負傷し、戦禍で荒廃した故郷に帰って教師となった男。軍閥に攫われた少女達を救うため、一度は捨てた銃を執り勝ち目のない戦いに挑む!」というなろう小説みたいな指導者オマルの神話。その後、世直しを目標に無法と暴力の限りを尽くす軍閥を首都から討伐するも、善政ではなく悪政(日本人の人権感覚では信じがたいほどの)敷き、アメリカにより討伐されるという善と悪の相転移なイメージが印象に残っていました。

長じて勤め人となり慣れない対人支援職のストレスで胃潰瘍や脱毛症に苦しんでいた時、小林源文氏の漫画後書き「サバゲは楽しいから胃潰瘍治るよ云々」がきっかけでサバイバルゲームを始めました。サバゲのごっこ遊びという側面で、どんな格好をしようかと考えた時にアフガンが思い浮かびました。その後の9年間ほどで主にアフガンの民兵装備を組んだり、好事家として和書やパソコンの液晶越しにウオッチをしてきたところです。

画面の向こうのアフガニスタン/今後

今後については、9年間でインプットしてきた装備情報やミリタリアな考察、和書の書評等をnote化します。
アフガンは紛争地としてオワコンになりましたが、国造りは前途多難で目下人道危機の最中です。しかしながらアフガンが話題にのぼるのは楽器焼却といったタリバン運動の蛮行ニュースばかりで、人道危機は忘れられ再び透明化しかねない状態です。私が好事家になった経緯は不謹慎ですし、インプットした情報を記録として残しておきたいといった我欲が背景にはありますがミリタリー面をきっかけにアフガニスタンに興味をもってくださる方がいれば幸いです。

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