見出し画像

こうやってもシーバスは釣れなかった、という情報が好き

まさに外道

世の中の釣り情報を
シーバスで検索すると

安定して釣れてる人ばかりで

私のような、1回も釣れてない状態は
note的に美味しい


釣れてる人の、釣れたという情報には

ここでこうやったら釣れたよ
が具体的に載ってるものだと

直感的に考えて、誤解してた


実際には
こうやったら釣れた、という
ルアーや巻き方の情報は豊富でも

ここで、は
ほぼ載ってない

○○港とか○○川河口とか
めっちゃ広範囲で、にごされてる


あと
釣れなかった情報を載せてるケースも少ない

釣具屋さんの入り口に貼られてる釣果情報や
ホワイトボードに

「ポツポツ釣れ始めました」は見たことあるけど
「まだ釣れ始めてません」は見たことない

釣果情報を共有する
集合知を集めるようなサイトも

「釣れなかった」という情報は投稿できないのか
誰でも安定して釣れるかのような、表示になってる


個人ブログなら
「なんの成果も得られませんでした!」
って、報告するのも自由なはずだけど

そんなキース・シャーディス調査兵団長みたいな
自虐的な記事を
継続的に書いてるブログは少ない

それでは人気を得られないのかもしれないし

魚の写真を載せられないワケなので
マンネリになるのかもしれないし

ボウズを繰り返すと
ブログを書くモチベーションが保てないのかもしれない


けど、私にとって価値があるのは

こうやったら釣れました
という情報よりも

こうやったら釣れますよ
という情報を元に、こうやっても釣れませんでした

という情報だと思ってる


100%近い確率の釣りは
よっぽど簡単な魚を狙わない限りムリで

シーバスだと、釣り人側が
何もミスしてない
最強の用意をし続けても、1回のアタリすら無いことはザラで

その時に
自分側に原因があり、改善の余地があるのか

環境側に原因があり、どうやっても釣れるレベルでなかったのか

毎回考える


釣り用品を作ったり売ったりすることを
仕事としている人の情報は

釣れる確率が現実より高いほうに
バイアスが掛かってる

釣り場に入ってからの、準備の時間や
ヒットまでの待ち時間もカットされてるので

投稿者に広告する意思が
あろうとなかろうと

確率を現実以上に
華美に演出する結果となってしまう


これは釣り動画の宿命だと思う

ノーカットでない限り

1匹釣るまでの、現実の負荷を
過小申告する効果があるのだから


魚は大きくなるほど釣るのが大変
という、当たり前の法則に

ひょっとしたら例外があるのでは……
と思わせるような、魅力的な記事も多いし

釣りという趣味に目覚めそうな初心者に

そんな簡単に釣れるものじゃないぞ、その覚悟はあるのか
って、わざわざ教える記事も見たことない


釣り人口を増やすための
子供向け釣り体験などの募集もあるけど

釣ってもらうために
めちゃめちゃお店の人とかが準備しただろう
そういうイベントでも

小雨で頑張って釣行して
1匹も釣れなかったけど楽しかった
という報告が載ってたりして

他人のことだけど、胸がきゅーとなります

これが現実っ……
現実……ですっ……


釣れなかった
という情報は

なんとなく穢れのように扱われてて

報告の義務がない限り
公開されないから

Instagramに、地味な現実の報告が少ないのと似て

釣行のたびに
全員が、安定して1匹は釣れてるかのようなネット上と

現実とで
すごい乖離ができてる気がする


釣り場で見学してると

サビキ釣りや、ハゼ釣りなど
釣れるのが当たり前な仕掛け以外に限定すると

「1匹も釣れずに帰る人」の割合は
90%を超えてて

むしろ「1匹でも釣れた人」を数えたほうが早い


シーバスが釣れるのは
釣行10回に1回程度の確率

という文章を読んだことあるけど
その数字と一致してる


では、釣果報告サイトにある
1晩に1人で5匹釣った
みたいな記事はなんだろう

それも有り得ることで

なにしろ釣り場には
充分な数の釣り人がいる

ほとんどの人が0匹
と、同時に起こり得ること


ただ

ほとんどの人が釣れない中で
釣れた人がわずかにいて
釣果を報告したのか

釣れた人が半分くらいはいて

- サイトのアカウントを持ってないとか
- 釣果を報告するまでもない、と判断したとか
- めんどかった

などの理由で

報告完了まで操作した人が
わずかだったのか

は区別つかない


石川県の特権は、海に沈む夕日を見ながら釣れること

私が金沢周辺の釣り場を
いろんな時刻に、何回も見学して

確率の偏りがある程度は収束したかな
ってメモが貯まって

そこから分かったことは


やっぱりシーバスは
かなり釣れにくい魚だということ

時刻による、魚の食欲
風の強さによる、ルアーの見切られにくさ
潮の流れの速さによる、ドリフトのしやすさ

などのAND条件であり
かつ、すべての条件が対等な重みを持つのでなく

確率を一気に下げるような支配的な条件があり
足切りがある気がする


  • いつ落雷するか分からない空

  • 大雨による大量のゴミや草で、川が埋まってる

  • 増水して、いつもの足場が水の中になってる

など
「釣りにならない」と表現される日も、けっこう多い

釣りが上手い
というイメージを確立したいブロガーやYouTuberは

「釣りにならない」という
完全敗北なシチュエーションを記事にしにくいし

そもそも写真や動画を
撮りに行くことすら難しい


いつかは釣れるさとか
毎週挑戦してれば、夏の間には釣れるさ

みたいな、精神衛生に良い考え方をしたいものだけど

ネット上の写真のような理想的な環境に
釣り場が整ってるチャンスは、想像よりも少ない

モラウのセリフと似てるけど
釣り場は、万全でなくて当たり前っぽい


今この瞬間は、そもそも釣れなくて当たり前の環境だ
と思ってしまうほど、周りの誰も釣れてない中で

ちょっと後にチャンスが来るかも知れないから待とう
でなく

それでも釣れる方法を、いま試す
を繰り返す必要があるのだろう


釣り場についたら、まずバイブレーションで広範囲を探す
みたいな記事が多いけど

バイブレーションで釣れてる瞬間を
1度も見たことがない

バイブレーションが1番釣れるぜ
っていう会話を、釣具屋さんの客が話すのを聞いたことあるので
そういう場面もあるのだろうけど

昼間だろうと、夜のチャートカラーだろうと
バイブレーションが活躍してるのを見たことない


釣り場で、最も釣れた瞬間を見たのは
エサでのウキ釣りであり
ルアー釣りの2倍くらい多い

でも、私はあまりしたくない……

あとは
ボラが飛ぶと釣れない
の法則は本当かも……

ボラがジャンプしてる環境で
誰かが釣れた瞬間を、まだ1回も見てない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?