紙の本を読みたい、という欲望

最近は読書といえばキンドルになってたけれど、やっぱ紙の本、いいよなあと思う。
家にいることが多いので、紙の本を読んでいるのだ。

デジタルなものを使ってみると、便利さを実感すると同時に、従来のもののなにが良かったのかがはっきりしてくる。
なにをどう好きなのかを確かめる作業なのかもしれない、とも思う。

例えば、わたしは電子書籍で読んでいると、全体のボリュームが掴めないのがけっこうしんどいらしい。ページの概念もないので、文章がそのままつながっているような気がして、なんだか最後までダラダラ読んでしまう。

別にそれがダメとかではなくて、わたしはおそらく、紙の本で全体のボリュームを見て、そのうち今どのくらい、というのを自分で確認しながら読んでいたのだと思う。
別に今の位置は割合で表示されるから困らないのだけれど。

最近は、仕事でも書類のチェックをiPadですることも多くなってきた。
ペーパーライクフィルムを貼ってはいるけれども
「ああ、紙に、書きたい!!!!」
と発狂しそうになることもある。
思考が進まなくなることもある。
ペンを入れ替えたり、定規を使ったりしたりすることで、思考を進めていたのかもしれはい。

便利とか不便だとか、そういうことではなくて、もっと深層心理的なところで「どうしてもできない」ことがあるみたいだ。
そこを見極め、そこだけはアナログのものを使う、という使い分けができるようにならないとなあと思う。

けどこれは、わたしがアナログな時代に生まれたからであって、もっと若い世代だったらそんなことは思わないのかなあ、とも思う。
わたしが紙で出力しないと考えられないことも、若い世代はiPadで考えられるのだろう。
羨ましい。

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