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自分を映す鏡


自己評価が低いとか

コミュニケーション能力が足りないとか

共感力が乏しいとか

とかく現代の若者はいろいろと言われてきた


学力という目に見える評価だけでなく

目に見えない力に着目するのはいいが

結局そういう「人間力」もまた

気を付けないと、人を測る物差しになってしまいそうな気がする。


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高校、大学と親友と言える友達がいて

学校の休み時間や帰り道、たくさんのことを語り合った。

長電話もした

互いの家にも泊まりに行き、旅行にも行った。


働くようになると週に一度

喫茶店の閉店ぎりぎりまでいて、話は全く尽きなかった。


喫茶店

        みんちりえ( https://min-chi.material.jp/


たくさんのことを共感し合い

嘆いたり、怒ったり、落ち込んだりしながら

同じことや、同じでないことを確認し合ってその間生きてきた。


自己評価を下げれば

そんなことはないと言ってくれる友

話してすっきりして、立ち直れたことが何度あっただろう


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ある時期に そういう関わりができる相手こそが必要なのだと思う

何十人友達がいる、というのとは少し違う

1人いれば見っけもので

身構えずに話せて 遠慮なくものが言える相手が。


「他人は自分を映す鏡」とはいうが

あなたはこうなんだね、と教えられたり

自分とは違うと感じさせられたりする時間がそこにはある。

違いを知ることでよりいっそう自分を知らされ

自分を客観視するきっかけが与えられる


それが、親しい他者のありがたさなんだと思う。


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あまり忙しくしていると、そういう友達にも出会えないかもしれない

虚勢ばかり張ったり

学力とか、運動能力とか、○○力というものばかり追いかけていると

機会を逃すかもしれない。


忙しくて時期を逃したとしても

たとえ、人生の晩年にでも、

出会わないよりは出会えるほうがずっと豊かになれて


他者という鏡から、たくさんの発見ができると思う。

                  2021.10.11


創作の芽に水をやり、光を注ぐ、花を咲かせ、実を育てるまでの日々は楽しいことばかりではありません。読者がたった1人であっても書き続ける強さを学びながら、たった一つの言葉に勇気づけられ、また前を向いて歩き出すのが私たち物書きびとです。