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(連載小説)「笑激内閣」最終回(全4話)

その日の夜。自分は初めて首相公邸に入ることにした。自分は上田から前もって、大神の奥さんのことを知らされた。
名前は大神紙子。元財務省の官僚で大神とはなんと20歳も歳が離れており、当時「歳の差内閣」と皮肉られたことを自分もよく覚えていた。
自分は実はこう見えても離婚経験ありのバツ1。子供もいたが全員元妻に引き取られてしまった。そんなのは今はどうでもいい。
紙子の性格はすごくわがままで、大雑把な性格。恐らくファーストレディーになったことで天狗になったんだろうと、自分は勝手に思っているが、とりあえず、公邸の中に入ることにした。
入ってすぐに長い廊下にて上田に

「ねぇ本当に大丈夫ですかね」

「何がですか?」

「いや、僕奥さん前にいましたけど、どう接していいか分からなくて」

すると結婚経験のある自分に上田は驚いた顔をしながら

「え?結婚されたんですか?」

自分はそんな自分に驚かれたため、少し苦い顔をしながら

「そうだよ。俺だって子供いたよ」

上田は笑顔になりながら

「へぇ~実は僕もです。もう離婚して5年経ちますけどね」

「え?マジで!?同志じゃないですか」

2人で笑い合っていると、廊下の奥から誰かがこちらを見ていた。自分はその光景を見ながら小声で

「あの上田さん、あの人は?」

「あれが、奥さまです」

「あぁ」

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