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【昔話】お醤油を買いに

今日から3週間帰省して、実家で年末年始を過ごすことにしました。

うちの両親はどちらも話し好きで、いつも何か話しています。
そんなおしゃべりに出てくる話題には、私の幼少期の話がいくつもあります。


今回は、そんな幼少期のころの思い出を。


むかしむかしの、1月1日の朝のこと。


お正月のあさげの準備をしていた母が騒ぎ出します。
どうやら醤油がないらしい。
これでは毎年恒例の母のおいしいお雑煮が作れません。
しかし、外は雪が積もっており、車で買い物に行くのは難しそう。
そこで、家から歩いて15分ほどのコンビニまで、父が買いに行ってくれることになりました。

そしてこんな時にしゃしゃり出るのが私。
自分も付いて行くと言って聞きません。
それにつられて、姉も行きたいと騒ぎ出しました。


結局、子供の勢いに負けて父と姉妹の3人で、雪道の中歩いてコンビニまで醤油を買いに出かけます。


雪が積もるのは珍しい地域なので、みんなキャッキャと盛り上がり、一歩一歩雪を楽しみながら進みました。


10分ほど経った頃、一番チビの私に異変が。

慣れないブーツで、足が痛い。
姉と雪をかけ合ったせいで、服が濡れて寒い。
なにより、雪の上を歩くのが疲れた。

それでも頑張って歩きますが、コンビニに着いた頃にはもうボロボロです。


無事コンビニで醤油を購入し、よし、帰ろうというとき、
「もう歩けない。抱っこ。」
我慢の限界で、私が音を上げました。

しかも、ここでも私につられた姉まで抱っこモードに。
さすがの父も、雪道で子供2人を抱っこして帰ることはできません。

結局、困った父は近くのタクシーを呼び止めて、親子3人で乗って帰りました。
家で待っていた母は、その様子を見てビックリ。

歩いて行ったのに、醤油を持ってタクシーで帰ってくるんだから、そりゃあ驚きますよね。笑


経緯を説明すると、母は笑いながら
「高いお醤油だったね」
と言いましたとさ。


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