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矢来能楽堂 新春公演

2023年1月2日(月)、神楽坂の矢来能楽堂にて、新春公演を鑑賞しました。
今日は少し長くなりそうなので、箇条書きで要点をまとめて記載したいと思います。
個人のメモのようになり、申し訳ありません!

1.新春の寿ぎ(ことほぎ)
 笛方、一噌幸弘さんの演奏で始まりました。5分間で7本の笛を吹く演奏でした。笛にも太さなど、色々あるのですね。

2.「見どころ解説」とみんなで謡う「四海波(しかいなみ)」
 鈴木啓吾さんの解説がありました。鈴木さんの解説でメモしたところは、以下の各部分に記載したいと思います。ここでは、「四海波」についてのみ記載します。
<鈴木さんの解説>
・「四海波」は、能『高砂』の一節だそうで、能『高砂』は、『翁』に次ぐめでたい演目。
・四方の海が静かなことから、国内外が平和なことを言います。
<配布プログラム解説・明星大学非常勤講師の井上愛さん>
・中国の南宋の詩人・楊万里の詩句を基にした言い回し
<私個人の感想>
・声に出して謡ったの初めてでした。気持ち良かったです。

四海波
四海波静かにて。国も治まる時つ風。
枝を鳴らさぬ御代なれや。
あひに相生の松こそめでたかりけれ。
げにや仰ぎみても。事も疎かやかかる代に。
住める民とて豊かなる。
君の恵みぞ。ありがたき 君の恵みぞありがたき。

3.仕舞『養老』
・三世観世喜之(さん)による米寿の仕舞でした。
<鈴木さんの解説>
・美濃国(現在の岐阜県)の養老の滝の話が出されました。養老の滝の水を飲むと、病気が治ったり、髪もふさふさになったりするなど、ご利益があるそうです。
<配布プログラムの解説より>
・仕舞とは、能の略式の上演形態のひとつです。謡だけを伴奏に、シテ方一人が紋服と袴で能の一部分の舞を舞います。
<個人的感想など>
・私は中正面席から観ていたのですが、今回柱が邪魔であまりよく見えませんでした。柱があっても、見えるようにならないといけないでしょうが、まだまだですね。今年も頑張ります!

4.能『巴』
シテ:観世喜正さん
<鈴木さんの解説>
・巴御前は、『平家物語』と『源平盛衰記』に出て来る。→『吾妻鏡』には出て来ない。
・木曽義仲の死に方は、能『巴』では自害となっているが、討たれるのが正しい(歴史書?他の能の演目?聞き逃したので、ここはもう少し調べます)

<能サポなどでの用語解説>
・鳰(にお)の海(琵琶湖)
・お調べ:能の開演前に、囃子方が楽器の音色の調整をすること
・アシライ:シテの演技、登退場などに応じて囃子が、伴奏をすること。
・シオリ:泣く動作
・一声:シテが登場した直後?

<装束>
・前場︰里の女 → 唐織
・後場:巴御前の出立 → 唐織?壺折?、大口という袴、烏帽子、長刀
写真にも上げましたが、今回は赤い袴で、すごくきれいな出で立ちでした。

<見どころと個人的感想>
・義仲と一緒に死ぬことが出来なかった「執心」
・先に義仲を供養してほしいという気持ち
・忠誠心

女武者物でしたが、とても華やかで良かったです。供養して頂く時の巴の舞は、歓喜の舞のように私の目には映りました。これまで、歓喜の舞なるものを何度か見たことがありますが、寂しさも交じっていたり色々でした。今回は本当に喜びが伝わってくるようでした。

まだまだ書きたいことやメモとして残しておきたいことはありますが、追記などに回すことにして、ここまでとします。

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