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エゾシカハンティングツアー当日6-命への責任と認識


エゾシカハンティングツアーに
参加しました

参加までの経緯から
連載しています



とにかく
ハンターガイドさんはすごい!
プロだから
当たり前ですが
よく鹿を見つけます

お尻の白いところが
目印だそうです


しかし
私はちっとも見つけられないどころか
「あそこにいます」

ハンターガイドさんに
教えてもらっても
わからず


ハンターガイドさんは
「慣れですね」
と話します


車を運転しながら
私と
話をしている時でも
鹿を見つけるハンターガイドさん


話の途中
突如
「鹿がいる!」
と…!


私もこの時ばかりは
見えました


「車に乗ってて
もらっていいですか?」

もちろんです!

ハンターガイドさんは
撃つ準備

銃には
弾を入れたままには
していません

撃つ
という時に
初めて
入れるのです

私は
鹿を見つめ続けます


その時

銃声と共に
倒れる鹿が…!


この瞬間に
逃げていく鹿も見ました



撃たれる前
グレーのその立ち姿は
人間のようにも思え


顔が
木で隠れて
見られなかったものの


なぜか
もののけ姫の
シシガミ様を
思い出しました


一発で
急所を
肩の付け根辺り
射止めるハンターガイドさん
さすがです

ずっと
鹿を見ていたので
撃つところを
見られなかったのが
残念…

でも
この銃声だけは
覚えています

こんなに近くで
聞くのは
運動会以来…

と言っても
火薬の量が断然違うほか
何もかもが全く違うのですが…


ハンターガイドさんと
一緒に
鹿のもとへ


グレーの鹿は
子鹿
30kgぐらい
とのこと


その姿を見た時
また
子鹿と聞いて
正直
ちょっと
ショックでした

思わず
手を合わせてしまいます


子鹿じゃなくて
大人の鹿だったらいいの⁉︎
という
自分の声も聞こえます


誤解を恐れずに
書きますが

鹿の目が
あまりにも
美しく
海や地球のような色で


「神聖」
という言葉が
浮かんできました


そして
命への責任
ということも
改めて
認識…
というか
覚悟しました


その後
すぐに
吊るして
解体します


吊るすのが
作業のしやすさは
もちろん
衛生面でも
最も
適している
と言います


ほぼ
ナイフ一本で
きれいに
解体していきます


映画『僕は猟師になった』
観た時にも
思ったのですが
鹿も
ハンターガイドさんも
血まみれになることは
全くありません


解体は
とてもきれいな作業です


ハンターガイドさんは
臓器や
お肉の部位を
説明しながら
手際よく
解体していきます

心臓、胃
…ウシ科なので胃袋が4つあります!
小腸、大腸、肝臓、腎臓、肺
子宮…メスでした

モモ、ヒレ、ロース、バラ、ランプetc…


毎年恒例
クリスマスなどに
鶏の丸焼きを作り
切り分けるようになって
ささみやムネなどの
部位がわかるように
なりましたが

鹿は
そのスケールが
違います


毛がお肉につかないように
また被弾したところは
血が広がっているので
避けて
切っていきます

全く水を使いません
水で洗うと
腐敗しやすいそうです


私は
その作業を
ただただ見て
ハンターガイドさんに
質問攻めにしていたのですが
切り分けたお肉を
袋に入れるために
渡された時

「あたたかい!」

思わず
言ってしまいました


スーパーなどで
買うお肉は
冷蔵されているものばかりで
生のお肉といえば
冷たいものが
当たり前


53歳になって
生まれて
初めての
あたたかい生のお肉を
触りました


解体されて
どんどん
お肉の塊になっていく様をみて
その間
ハンターガイドさんと
お話ししていたら


銃による狩猟は
その命を頂くことで
命への責任を
負い
それを
全うするもの

ということが
私の中で
はっきりしてきました


そういう意味では
たとえ銃を使っても
動物と対等なのではないか…


取って食べるということは
その命を奪うこと

魚も他の動物も
ひいては
植物も
それは
同じことで
何の違いがあるのか

獲ったからには
美味しく頂く

と話す
ハンターガイドさん

私も同じ気持ちです


解体したお肉は
その場で
焼いて頂きました


それがまた
最高の時間でした!


つづく

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