夜風にあたって お安めのお酒 おとといより酔う ような気がしてる 明るい6時は 春になったから 明日ならもっと 酔うかもしれない 「明日にした」しか 頼れぬ昨日を 超えてきた今日は いつの間にかもう 昨日プラス1 それを繰り返す
朝の紅茶を 飲み干せぬまま 昼と夜終え また昼になり 時間に限り 無い世界なら なんにもせずに 座ってるのに せっかち世界 たちまち経過 カチカチ時計 あっという間に 辛口カリー 食べておやすみ くちびるピリリ うつらうつらり
せんぷうきのかぜ すとーぶのにおい さくらのおかしと せんべのあきかん あってもなくても なくてもあっても もんだいないから ちかくにいられる ひつようかどうか じぶんでえらべる
ラーメン食べた 翌日の朝 胃の中にいる 昨日の記憶 飲み込んだはず 消化したはず まだ足りないか 進んで時間 忘れた頃に また行くかもな 性懲りも無く 同じ過ち
こんなてんきじゃ タオルはほせない せんたくばさみも やめなといってる おやつのじかんは あといちにじかん ほおづえあしくみ あめもようのまど つたわればいいな いまひまだってさ
えらいひとのえ かいてあるかみ たまにおちてる まるいきらきら
にくをくいつつ さかなもくって やさいたべれば えいようとれる
そらやかましい ああやかましい なにはともあれ さけはおいしい
ときにときどき たいはいてきな よるにきえかけ もどるあやうさ
ふざけんなばか なんでなんだよ ねえおしえてよ おしえてよばか
もうあしたには きえてるきおく あつぬるしさも あすにのこらず
金色の髪 隙間には黒 ふうとひといき きつめに結った
雨粒ひかる 夜の国道 缶のコーヒー 今のわびさび
きれいにしなる よるとあさのま おきているなら ひとめみてねろ
朝6時から車に乗って セルフ洗車の列に並んだ 一昨日の雨と昨日の風は 外に出ていたこの辺の車の ほとんどを黄土色に染めてしまったようだ 休日の朝を車に捧げた者たちは 拭きあげているフロントガラスと正反対に湿り 輝くボンネットと同じように汗が光る 口を真一文字に結んで 眉間に皺をよせている割に 締めの一息からは 喜びが滲み出ている
足の痺れと 畳の香り 座布団のふさ 蚊取り線香 スイカの種も 思い出っぽい 架空の記憶