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「まだいける」のお墨付き


昨日、心配性のケアマネさんから電話。
以前も書きましたが、いい話じゃない。

父の様子がおかしい。
熱と咳と息苦しさがあり
酸素飽和度が80台、血圧90台。
自宅での生活は難しいのでは?と。

入院したほうがいいのではないかと
やんわり助言されているようです。

「えー大丈夫じゃないですか?」と
ここ数日のやり取りから軽く答えたのですが
なかなか引き下がらない。
「じゃ、明日朝一番で帰ります」
それでも「今夜は大丈夫でしょうか」と。

しかたなく、
往復2時間の移動を終えたばかりでしたが、
買い出しをして、また実家へ75分走りました。


帰ってみると第一弟が
「なんなんだよー」と呆れ顔でお出迎え。

「今朝は死にそうだとか言ってたのに
 姉ちゃんが帰ってくると伝えた途端
 ムクッと起き上がって晩酌までしたよ。
 全くもう……。」

父はご機嫌な顔でいつものソファに座っていました。
心なしか顔がむくんでいましたが、
昼間の点滴のせいかな??

「父ちゃん、どうしたー?」と尋ねると
「危うく死ぬところだった」とのたまう。


「まぁ、そう慌てなくてもいいじゃない」
「もう少し、ゆっくりしていけばいいじゃない」

そう言うと、「だよね」とニヤリと笑います。

台所から弟が
「この時期、死んだらこの先もずっと
 恨まれるからやめてくれよと言ってるんだ。
 今、稲刈り、脱穀と一番忙しいときに
 葬式だの、何回忌だの、やってられないよ。」

そんな憎まれ口もどこ吹く風。

父のバイタルサインも落ち着いていたので
久しぶりに弟とビールを片手に
介護あるある話でもりあがったのでした。



今朝はまだ「喉が痛い」というので
トラネキサム酸でも処方してもらおうかと
紹介状をいただいた病院へ。

この俗に紹介状という「診療情報提供書」は
封がされていて、患者・家族は見ることができません。
いったいどういう紹介状なのか、実はよくわかっていない。

昨日の調子だと精査・加療目的なのか
まさか入院させてくれって依頼じゃないよね。
と一抹の不安を抱えつつ病院へ。

症状から発熱外来へ通され、待つこと1時間。
それから、CTに心電図まで撮られて(いる?)
説明には私だけが呼ばれました。
(つまり医師は患者の顔すら見ていない。)

すべての検査の所見を聞き、
最終的には「年相応、何の問題もなし」です。

患者の診察もしていない医師に
トラネキサム酸の処方を頼むこともできず。

結局、帰り道のドラッグストアで買うという
なんともお粗末な結果。


まぁ、「まだ、死にそうじゃない」という
お墨付きをもらい、安心するための3時間。

父は大好きなソフトクリームを頬張りながら
満足げに帰ってきたのでした。


***


タイトル画像は裏庭の色づき始めた柿と柿の葉。
オミナエシに絡みつくフウセンカズラもかわゆし。
それにしても、暑い!
彼岸花はすでに枯れ果てていました。
お彼岸に入ったばかりなのに。

秋に絡む夏の名残り


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お互いにのんびりモードで。(540)


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