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都知事選ポスターをレビューしてみた〜緑のたぬきにライバル・赤いきつねが爆誕!?〜 #都知事選2020

史上最多の22名が立候補している東京都知事選(7月5日投開票)のポスターを、一有権者(投票先は未決)の独断と偏見によりレビューします。投票の参考になれば幸いです。※1

22名中6名が掲示を完了

千代田区の某ポスター掲示場では、6月20日(土)午後の時点で以下、6名の候補者についてポスターが掲示されていました。6月25日(木)時点での掲示状況はこちらの記事で紹介しています。

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※左側の番号は届け出順

1.山本 太郎  45 党代表    れ新
2.小池百合子 67 知事     無現
3.七海ひろこ 35 党役員    諸新
4.宇都宮健児 73 弁護士    無新
5.桜井  誠 48 党首     諸新
7.小野 泰輔  46 元熊本副知事 無新(維)

以下、届け出順に見ていきます。

1.ピンクとブルーのコントラスト 山本太郎氏

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れいわ新選組代表・山本太郎氏のキャッチコピーは「あなたはすでに頑張りすぎている。本当に頑張らなければならないのは政治だ」有権者に寄り添う姿勢を見せています。メインカラーのピンクで若さや優しさを演出し、ブルーのスーツは誠実さの主張でしょうか

あとはどこまで「本当に頑張る」ことをアピールできるのかがポイント。こう言ったら元も子もないですが、元俳優だけあってビジュアル面は強いですね。

2.再選へのシグナルはオールグリーン?小池百合子氏

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現職都知事の小池百合子氏は、おなじみのシンボルカラーであるグリーンを全面に押し出しています。「東京大改革2.0」「新型コロナ感染症対策に全力」と現職ならではの実績と、今後の計画をPR。

一方で最大のキャッチコピーに見える「東京の未来は都民と決める」は都知事候補として当たり前の態度であり、空虚なフレーズに感じてしまいました。とどのつまり、「私が現職です」の他に言いたいことはないのかも。

3.党公認のアピールは控えめな七海ひろこ氏

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七海ひろこ氏のポスターには、左上に小さく「幸福実現党公認」の文字。おそらくは党員ではなく、浮動層向けのデザインであることを伺わせます。白い歯を見せて、歯磨き粉のCMのごとくさわやか笑顔。また、「東京再起動」というコピーを見た瞬間にMacの起動音がぼんやりと頭に響いたのは私だけじゃないと信じたい。

4.いいひと都知事をめざす?宇都宮健児氏

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「正直、公正」と政治家に求められる素質、人間性の高さを打ち出してきた宇都宮健児氏。細かい政策を訴えるより、「この人は良い人だから大丈夫」と思わせれば勝ちという戦略でしょうか。裏を返せば、スキャンダルが命取りになる諸刃の剣でもあります。

5.あえてのゼロ公約で攻める桜井誠氏

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前回の都知事選では小池氏が待機児童や電柱など「7つのゼロ」を公約に掲げて当選し、結果として「ペット殺処分ゼロ」1つのみを達成。そんな「ゼロ」への逆風の中であえて「都民税ゼロ」など「ゼロ」を含む3つの公約を掲載する桜井誠氏のポスターがこちらです。そこはかとない火中の栗を拾おうとしている感は吉と出るか凶と出るか。

ゼロ公約の他には「大幅減税による都民"救済"」を標榜し、若干の上から目線なのが気になる。左上の赤丸は日本第一党のマークのようです。

7.「赤いきつね」に立候補?小野泰輔氏

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文言がいちばんミスリードっぽく見えたのは小野泰輔氏でした。左上に小さい赤文字で「前副知事」とあります。より具体的に書くと「前"熊本県"副知事」なのですが、どう考えても「前東京都副知事」と勘違いさせたい意図が見えてしまう。

現職都知事はそのしたたかな言動とパフォーマンスで「緑のたぬき」と揶揄されてきましたが、小野氏はそれに対抗する「赤いきつね」といったところでしょうか。

いや〜選挙ポスターって本当に良いもんですね!

以上、6枚の選挙ポスターを見てきました。もともとは自分の投票先を決めるためにポスターの写真を撮っただけでしたが、よく見てみると色々とツッコミどころがあって意外と楽しんで書けた思いです。他のポスターについても追記していくかもしれません。

※1 6月18日の告示で執筆時点が6月20日とあってポスターはまだ出揃っていませんでした。ただ、印刷や掲示などに様々なコストがかかる選挙ポスターをいち早く貼れているかどうかは政策も含めた各陣営の準備状況や組織力、資金力を示す意味もあると思うので、今回はあえてこのタイミングでやっています。

※2 2020年7月1日追記
第二弾の記事は下記よりご覧ください。


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